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グランド・ブダペスト・ホテル [映画【か行】]

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このポスターからもわかるんですが名優揃いです。
主演はレイフ・ファインズ。
それから日本でも人気が高いのはエドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、ジュード・ロウあたりでしょうか。
好きな俳優さんが出てきたらにやりとしてしまいます。

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注目してほしいのは「スノー・ピアサー」で出っ歯の嫌な女演じていたティルダ・スウィントン。
今回は84歳の老女マダムD役・・・前作もびっくりでしたが今回も彼女ってわかんないよ。
美人なのにね。

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それとフランスの名優、「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリック。
三上博史さんに似てない?

私が大好きなウィレム・デフォーも。
今回はニヒルな殺し屋役でしかも出番が多くて超嬉しい。
やっぱり好きだ~♪
彼がスキーで雪山を逃げるシーンはいかにもっていう作り物感がいいです、新しい感じ。

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「つぐない」の美少女シアーシャ・ローナン、今回も透明感があって可愛い。
マダムDには悪いけど紅一点って感じかな。

私は予備知識なしに行ったのですが少し映画の内容を知ってる方が楽しめそうです。
まず題名から勝手にハンガリーのブタペストのホテルのお話かと思っていたら違っていました。
東ヨーロッパの架空の国が舞台ということなんです。
でも戦争も絡んでくるお話なので、実はオーストリア=ハンガリー帝国の崩壊が暗示されているようです。
映画の撮影はポーランド国境のドイツとのことで石畳や街の景色がとても美しいです。

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ストーリーは現代から始まり、やがて1960年代へ。
ホテルのオーナーゼロが語る一文無しだった彼が〝なぜこのホテルを所有できたのか”という謎。
彼がホテルに泊まっていたある小説家に語りはじめます。

1932年へと時代は移り、グランド・ブダペスト・ホテルは名コンシェルジュのグスタヴ・H(レイフ・ファインズ)が仕切っています。
当時グスタヴは密かにお金持ちで高齢で金髪のマダム達に究極のおもてなしを提供していたので、彼がお目当てのマダムが沢山訪れておりました。

そんな彼の長年のお馴染み客の一人、マダムD(ティルダ・スウィントン)が殺されてしまいます。
実は遺産目当てに実の息子(エイドリアン・ブロディ)によって殺されていたのですがマダムは自分が殺される予感があったのしょう、グスタヴに遺産の一部、貴重なルネッサンス時代の絵画を譲るという遺言を残していたのです。
グスタヴは欲と怒りに狂った息子にマダム殺しの罪の濡れ衣を着せられ刑務所に入れられてしまいます。
刑務所からの脱獄は「大脱走」を観ているようでワクワク。

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グスタヴと一緒に行動するのが若き日のゼロ(トニー・レヴォロリ)。
この頃はホテルの見習いベル・ボーイです。
グスタヴとは仕事の上司と部下いう関係から親子のような信頼関係になっていきます。

グスタヴの無実を晴らすため、ゼロは婚約者アガサ(シアーシャ・ローナン)と共にマダムの息子や彼の放った刺客(ウィレム・デフォー)と戦います。
無事にグスタヴの疑いは晴れ、絵画もホテルもグスタヴのものになり、ゼロはアガサと結ばれ、みんな幸せになったかと思うのもつかの間、戦争という時代の波が、病気という不幸が・・・ゼロからすべてを奪い国家さえも変わってしまいます。

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とにかく間合いが絶妙。
ウェス・アンダーソン監督のカラーが出てるってことですが「ダージリン急行」しか観てないから私は多くを語れません。
でも衣装や小物や舞台美術、音楽が凝りに凝ったものであるというのは一目瞭然。
監督は自ら架空の国の国旗、新聞やパスポート、ピンクに彩られたケーキやケーキを包む可愛い箱までも作り上げたといいます。
もう随所に映画作りが楽しくて仕方ないという想いが伝わってくるのですが、緩い笑いが観てる人の好き嫌いを分ける気もします。
映画を普段観てない人が観ると凝った作りが逆に退屈かもしれません。
時代があちこち変わるので最初は分り辛いですね、レンタルなら数回巻き戻すと思います。

遺産争いのドタバタ殺人事件に巻き込まれた主人公たち、でも事件は解決してもいいことばかりじゃない。
謎は解けてやがて涙がこぼれ落ちるラストへと。
笑って泣いて、甘いお菓子と苦い殺人事件がいっぱいの映画でした。

この映画、エンドロールの曲が躍りだしたくなる曲(バラライカ?)なのですが最後の最後にダンスを踊る可愛いアニメーションが右端の画面に現れるんですよ。
なので混乱して早々に席を立ちたくなった方も最後まで座ってウェス監督のこだわりを感じて欲しいなと思います。
  ★★★★☆

   予告をどうぞ。

監督とキャストもこの映画を語ってます。映画を観た人が観るとさらに面白いですよ。


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コメント 12

あぶく

映像がとても綺麗ですね。
この監督はずっと昔に『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を観ただけで
細部は定かではなくなりましたが、この作品もラストでほっこりできそうですね。

>好きな俳優さんが出てきたらにやりと

これ凄くわかります♪ 私もよくやります(笑)
是非観たくなりました。


by あぶく (2014-06-20 17:03) 

coco030705

こんばんは。
キキさんの解説を読むと映画の全容がよくわかりますね!私は前半でわけがわからなくなり、そこからテンション↓で、結局それほど楽しめなかったのが残念です。もう一度DVDで観てみようかしら。
それにしても、美術に凝ってますね~。有名な俳優さんがこぞって出演しているのが、すごいなと思います。私はエイドリアン・ブロディーとジュード・ロウがよかったです。(やはり顔?(^^)
by coco030705 (2014-06-20 18:35) 

のらん

へえ〜、面白そうな映画♪
ダージリン急行の監督の作品なんですね(^.^)
あの映画は観ましたが、独特のとぼけ味がけっこう気に入りました♪
それが、今度は、こんなに有名俳優をそろえて!!!(出世???)
by のらん (2014-06-21 12:10) 

キキ

makimakiさん、こんにちは。
niceをありがとうございます。
by キキ (2014-06-21 15:09) 

キキ

あぶくさん、こんにちは。
ウェス組と呼ばれる俳優さんが沢山いて、この映画でもチョイ役にも大物が出ています。
レイフ・ファインズは初参加らしいのですが、彼を設定して描いた映画ということもありピッタリはまり役でした。
機会があればぜひご覧になってください。
by キキ (2014-06-21 15:15) 

キキ

coco030705さん、こんにちは。
私も最初のシーンがわかり難くて???となってしまいました。
なので友達も観たいと言うので2回観てしまいました。^^
友人がわかったかどうかは不明ですが私は大満足で帰ってまいりました。
DVDでも観たいです。

by キキ (2014-06-21 16:23) 

キキ

月夜のうずのしゅげさん、こんにちは。
niceをありがとうございます。
by キキ (2014-06-21 16:24) 

キキ

あゆこさん、こんにちは。
niceをありがとうございます。
by キキ (2014-06-21 16:25) 

キキ

のらんさん、こんにちは。
今回のウェス・アンダーソン監督の凝りようはすごいです。
名優が是非この監督の映画に出たい!と思う監督さんの一人となってるんですね。
「ダージリン急行」も不思議な映画でしたけど。
by キキ (2014-06-21 16:37) 

キキ

くらいふiさん、こんにちは。
niceありがとうございます。
by キキ (2014-06-22 10:05) 

non_0101

こんにちは。
エンドロールまで楽しかったですね~
よく考えるとストーリーはかなりブラックで寂しいところもあるのですけど
とても面白かったという余韻の残る作品でした。
DVDになったら、再チャレンジしてもっとじっくり観てみたいです~☆
by non_0101 (2014-06-22 14:50) 

キキ

non_0101さん、こんにちは。
そうですね、笑えるけどブラックで寂しくて悲しくて。
滅びの映画って感じですね。
色彩も凝ってて素敵でした。
私もまたDVD観たいと思ってます。
by キキ (2014-06-23 23:01) 

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