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ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります [映画【な行】]

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アメリカのロングセラー小説の映画化。モーガン・フリーマンの制作・主演です。 

『ドライビングMissデイジー』『ショーシャンクの空に』『セブン』『ディープインパクト』という数えきれない名作に出演。
『ミリオンダラー・ベイビー』では助演男優賞を獲得、安定感のある名わき役のモーガン・フリーマンが夫。

『アニー・ホール』でアカデミー賞主演女優賞を受賞。
ウディ・アレンのパートナーとしてアレン監督の多くの映画で活躍、アレン監督と別れたのちも数々の映画に出演するダイアン・キートンが妻を演じるちょっと豪華なキャストのほんわかした映画です。

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結婚40年を迎えた画家のアレックス(モーガン・フリーマン)とルース(ダイアン・キートン)はニューヨークのブルックリンの眺めのいいアパートメントに住む仲の良い夫婦。

足が弱って5階の部屋に上り下りが辛くなった夫のために、妻は結婚と同時に買ったこの古いアパートを売りに出し、エレベーター付きの便利な家を買おうと思っています。
内覧会が始まるといろんな家族がやってきて、ぜひ私たちに売ってくださいと頼みこむアメリカ式の売買が面白い~。

内覧者は希望金額と共に「自分たちにとってどんなにこの家が必要なのか」を手紙に書いて持ち主に渡します。
もちろん一番高額な人が購入する確率がぐっと高くなるんですが手紙を読んで相手を選ぶこともあるみたい。

妻は今のアパートを売る準備と同時に、住み替え物件も探しにいきます。
そこでさっき自分のアパートに内覧に来ていた親子と出くわして、「でもおじさんの家の方が素敵よ」なんておしゃまな女の子に言われちゃって、やっぱり売りたくないなあと夫は思うのです。
でもやる気満々で熱心な妻にそんな事は言えやしない、黙ってうしろをついていく夫。

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そんなこんなで忙しい中で愛犬ドロシーが病気になってしまいます。
子供のように可愛いがるドロシーを慌てて動物病院に連れていくふたり。
でも道路は大混雑、どうやら近所でテロ騒動が起きているようなのです。
 
動物病院の医師に「CTって先生、おいくらくらいかかるんですか?」と現実的なことを聞いてしまう夫。
「値段なんか聞いちゃって、高かったら止めるの?」って三角な目をするのは妻。

さてさて、ふたりは新しい家を手に入れることが出来るのか・・・。

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持ち家を売るって本当に大変な作業なんです。
経験があるんでその時の事を思い出しながら観てしまいました。

映画のアパートはとってもお洒落な場所にあるので買い手はすぐにゾロゾロやってきます。
もちろん冷やかしもいるみたいなんですがね。
でもテロがご近所で起こちゃったもんだからそんな危険地帯ならって値段が下がりそうな気配もあり・・・。

速攻で素敵なエレベーター付き物件を見つけた妻はすぐにでも今の家を売りたいと言いだし、
売りたくないと言えない夫、どうするのでしょう、昔の思い出にふけっている場合じゃないんじゃない?

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ダイアン・キートンの大ファンだというモーガン・フリーマンの夢もかなって出来上がったこの映画。
モーガン・フリーマンのやりたいことリストにはダイアン・キートンとの共演、そしてダンスを踊ることというのがあったそうです。

そういえばジャック・ニコルソンとの共演で「最高の人生の見つけ方」って映画がありましたよね。
余命6か月の男二人が人生でやり残したことを叶えていくストーリー。
想いがかなって良かったね、モーガン・フリーマン。

ブルックリンの海が見えるこんな素敵なお部屋、憧れちゃいます。
住まなくてもいいけど内覧会には行ってみたいな。
こんな素敵な夫婦の姿にも憧れちゃいますね。 ★★★★


 


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野火 [映画【な行】]

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大岡昇平が戦後間もない1951年に発表した小説を塚本晋也監督が映画化。
主人公は塚本監督本人が演じています。

フィリピンのレイテ島。
第2次世界大戦も終りに近い頃、アメリカ軍に包囲され、本土からの援助も一切無く、現地での食料は底を尽き…。限状態に陥った日本兵たちはどんな道を選んでいくのか。

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主人公の田村一等兵(塚本晋也)は結核を患い、上官からは野戦病院に行けと命じられる。
命じられたまま野戦病院に行くと、今にも死にそうな病人達を診ている軍医からは戦場に復帰しろと追い返される。
戦場と野戦病院を何度も往復させられ、やがて上官には役に立たない者は死んでしまえとまで言われ、帰る場所もなくあてもなく日本兵の死体がごろごろと転がるジャングルを彷徨う。

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田村が持っているのは小さい芋数個、戦友達が掘ったものだ。
そして銃が一挺と手榴弾が一つ。

芋も食べ尽きてしまうと自分の顔に張り付いたヒルさえも食べ、手りゅう弾に手をかけてみるも自決は出来ず、自生した草が見つからなければ食料欲しさに村人を襲う。

しかしやがてアメリカ軍から追い詰められた日本兵たちは戦友同士が殺し合い、お互いを食べるという極限状態へと突き進んでいくのだった。

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ここに描かれるのはいつ終わるかもわからない地獄。
お国の為にと召集されて戦う日本兵はアメリカ軍と戦い、飢餓とも戦い、自分の良心とも戦うこととなる。
戦争という極限状態の中で人間らしく生きることはなんと難しいことか。
全部の人が被害者。
やがて加害者へと変貌していくさまがこれでもかと残酷に映し出されていく。

自分が、父が、夫が、兄弟が、息子が、孫が。
二度とこんな体験をしないようにと願わずにはいられない。
戦場を切り取ったようなリアルな演出と体が沈んでしまいそうになる音楽に、なぜ善良な人々に死より辛いおもいをさせねばならなかったのかと帰り道泣けてしょうがなかった。 ★★★★☆ 

塚本晋也主演、監督、脚本、制作作品。自主制作作品として公開。

 


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二流小説家 シリアリスト [映画【な行】]

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主演の上川隆也さんの舞台が好きで良く観に行きます。
でも映画での主演はこれが初めてなんだとか、ちょっと意外です。

原作は「このミステリーがすごい! 2012年版(海外編)」「週刊文春ミステリーベスト10 2011年(海外部門)」「ミステリが読みたい! 2012年版(海外篇)」で第一位という海外ミステリー部門で初の三冠に輝いたD・ゴードン著の「二流小説家」。
この快挙は「羊たちの沈黙」「ミザリー」「ダ・ヴィンチコード」でも成し得ていません。

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小説家・赤羽一兵(上川隆也)。
小説家といってもエロ小説を書いてどうにか生活している冴えない男なのだが、そんな彼の元にある日1通の手紙が届く。
それは東京拘置所にいる死刑囚、呉井大悟(武田真治)からのものだった。

自称写真家の呉井は自分のモデルの4人の女性を殺して首を切り、その首なし死体を写真に撮るという猟奇殺人事件で死刑判決を受けていた。
そんな呉井が自分に告白本を書いて欲しいと言っている。
これは小説家として有名になるチャンスか?

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迷っていた赤羽は姪の亜衣(小池里奈)の後押しで呉井に会う。
呉井は「自分には熱狂的信者が今も沢山いる。その中の3人と会って欲しい。彼女たちと自分の官能小説を書いてくれたら自分の過去を告白する」と言うのだ。

本を書くために仕方なく赤羽は指名された3人の女たちと会うが、その直後3人の女達は過去に呉井の起こした事件と同様の手口で殺され、首なし死体で見つかるのだった。
それは拘置所にいる呉井には絶対不可能な犯罪、もしかしたら彼は冤罪なのか。

やがて第一発見者でもある赤羽が警察から容疑者として疑いをかけられ、赤羽は潔白を証明する為に12年前の被害者の妹・千夏(片瀬那奈)と共に事件を調べ始める。

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呉井は生みの母と別れ、養子先の母にいじめられて育ちます。
そんな彼の生い立ちを官能小説を書くことと引き換えに少しづつ少しづつ聞き出していく主人公。
ちょっと「羊たちの沈黙」っぽい展開です。

武田真治さんがテンション高めに犯人を演じ、静かに上川さんが話を聞いている拘置所での面会シーンは二人芝居の舞台の様でした。

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でもその後犯人捜しになってくるとドキドキもしないし、ハラハラもしないし、ラストも驚愕じゃないし。
犯人も目星がつくってことは原作が優秀ってわかっているだけに、じゃ何がいけないんだろう。

ヒーローじゃない主人公が解決していく事件、女優陣も綺麗、脇役も豪華。

もっと面白くなったかもだけどちょっと惜しい感じでした。
これがハリウッドだったら?韓国映画だったらどう作る?と思ってしまいます。
伏線かと思った千夏と深い関係がある大物フィクサーってのもなんだったのか。
猟奇殺人事件も美し過ぎると逆にインパクトも無くなるようです。

  ★★★☆

監督;猪崎宣昭。


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脳男 [映画【な行】]

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~2月5日 TOHOシネマズ梅田 読売テレビ放送主催 試写会にて~

前回の試写の「ストロベリーナイト」はフジTV、今回は読売TVの映画化でした。
入場する時に黒いマスクと携帯カイロを入口で配っていました。
インフルエンザが流行っている最近ではありますが黒いマスクっていったい?と思って受け取ったんですけど、そうこうしていたら司会のアナウンサー登場。
一通りの挨拶の後「本日は特別なゲストがいらっ・・・」と、このあたりで誰が来ているなんてまだ言ってないけど会場はもちろん大きなどよめきです。
でも期待を裏切らず、主演の生田斗真くんと松雪泰子さんが舞台挨拶で登場してくれました。
やった、ついてる。(斗真くんかっこいい♪)
仕事が忙しく行くのを止めようかと思っていたんですが行って良かった。^.^

残念な事に後ろの席だったので視力の弱い私はお顔はよく見えなかったのですがグルナイのゲストで観た時と同じ金髪の彼は映画についてかなり喋ってくれました。
精神科医役の松雪さんも「見どころは生田さんの眼の色ですかね」とコメントを。
役柄上瞬きをせず演じていたのだとか。

そして、ここで黒いマスクを使用。
その使い道はというと全員にマスクをしてもらって映画の宣伝映像を撮るというものでした。
私も参加した訳ですけどいつ流れるのか・・・?ytvでしたけど観てみたいんですけど。
とりあえず12日の深夜にこの映画の特集を放送しますと言ってましたからチェックしようと思ってます。
(注;カイロは最後まで使いませんでした。お持ち帰り用。)

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で、ここから映画の本題です。
原作は第46回江戸川乱歩賞受賞作した首藤瓜於「脳男」で週刊文春 2000年の国内第1位の小説です。

精神科医の鷲谷真梨子(松雪泰子)は乗るはずのバスが爆発により炎上、連続爆破事件を追う茶屋警部(江口洋介)らに容疑者として逮捕された鈴木一郎(生田斗真)の精神鑑定の要請を受ける。
真梨子は爆破事件についてはなにも語らない鈴木が全く感情を出さないことに興味をもち彼の過去を調べ始める。
やがて生まれつき並はずれた知能をもった鈴木が祖父により正義の為に犯罪者を抹殺する感情をもたぬ殺人ロボットとして育てられていたことを知る。
一方爆破事件の本当の犯人、緑川(二階堂ふみ)は鈴木を狙って真梨子の勤務病院を襲い始める。

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見たものを瞬時に理解し暗記する鈴木。
膨大なデーターをもつ「脳男」は学習によってしか感情を理解せず、痛みも感じず、鍛え抜かれた肉体を使って悪を裁くという設定。

最初のバスの爆発シーンはびっくりするほどのいい感じだったので日本の映画頑張ってる!と展開を期待して観たのですが、捕えられた脳男はしょぼい悪人の眼玉を掴みだしたりして、ん~ウォンビン主演の「アジョジ」みたい??と思ったり。
(あ、でも映像は韓国映画よりはグロくないです)

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精神科女医には過去の心の傷があり、最後まで伏線あり。
捕まって斗真くん助けにくるからお姫様キャラっぽい。

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医者役も多めの江口洋介さんですが今回は警官。
でも、犯人を全く追いつめられず活躍なし、怒ってばかり。
そのせいか髪型が暑苦しい。ラストも警官ならいいのか?

舌を切ったり目玉くりぬいたり爆発シーンも沢山あるのでそういうシーンが嫌いな方はご注意を。
(あれ、ストロベリーナイトでも同じような事を書いたような?)GALLERY009586_5.jpg

犯人の二階堂さん・・・ごめんね、知らなかったけどインパクトあります。
お名前覚えさせていただきます。
でも肝心な時にゲホゲホってなって倒れるので病弱すぎて強い敵には見えません。

「脳男」っていう割には敵との頭脳戦があるわけでもなく、いくら痛みを感じないからって車に何度も跳ね飛ばされちゃあかんやん?なんて思ってみたり。
あら段々辛口になってる私。

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でもなんといっても生田斗真くんが美しい。これに尽きます。
斗真ファンでグロさも平気な方、是非観に行ってね。  ★★★☆

続編がありそうな匂いでした。原作も続編あるしね。

監督は『犯人に告ぐ』の瀧本智行監督。
脚本は『八日目の蝉』『孤高のメス』の成島出監督。

 


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長ぐつをはいたネコ [映画【な行】]

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『シュレック』シリーズでわき役だった「長ぐつをはいたネコ」が今回は主人公に。
アカデミー賞長編アニメ部門にもノミネートされていました。
予告で「ネコ」のミルクを飲む姿があまりに可愛いので2Dで観てきました。

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『シュレック』ではおとぎ話の主人公たちが沢山出てくるんですが、元々の「長ぐつをはいたネコ」の寓話・・・頭の良い猫がご主人さまに長靴をもらって彼を助け、やがてお姫様と結婚させる・・・というものとは全く違います。
声を担当のアントニオ・バンデラス風のラテン系のお話でした。340704view007.jpg

長靴を履いたお尋ね者の猫、プス。
彼は幼いころ拾われて育った家で卵のハンプティ・ダンプティと親友となるのですがこいつが性格の悪い腐れ卵野郎。
ハンプティのせいで悪事の濡れ衣を着せられたプスは故郷を追われ、さすらいの身になってしまう。
そんなプスが十数年来でハンプティに再会し、嫌々ながらジャックと豆の木の豆を探し出し、雲の上に。
金の卵を産むと言うガチョウのヒナ(ヒナは金の糞を出す)を見つけてハンプティとも和解し、故郷にも帰り、ヒナのお陰でお金持ちになるところだったが、再びハンプティに裏切られるプス。
さて、プスの運命は・・・。

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『シュレック』では語られなかった猫の生い立ちが語られます。プスって名前もちゃんとあったのね。
美猫キティとのダンス対決など目にもとまらぬしなやかな動きやアクション、2Dで観ても奥行きやふわふわなプスの毛並みもしっかり感じる事が出来る美しい映像。

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ただ悪役ハンプティ・ダンプティが可愛くないのよね・・・。

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猫好きとしてはたまらなく可愛いプスのしぐさにかなり参りましたが、予告が良く出来ていたせいか期待していたほどのストーリー展開ではなかったです。

でもプスのキャラクターグッズがあったら買いたかったですね(笑)。

 ★★★☆

監督;クリス・ミラー

日本語版の声は竹中直人さん(ネコ)、勝俣州和(卵)さんでした。


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ナイト&デイ [映画【な行】]

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監督が大好きな『ニューヨークの恋人』のジェームズ・マンゴールド。

主演はトム・クルーズとキャメロン・ディアス。

2001年に『バニラ・スカイ』で共演していたふたり。その時は観ましたよ~、劇場で2回も。ラストの「Open your eyes・・・」の声は誰の声?ってクイズのようなチラシをもらっていたのに聞き取れなくて、友人二人と「もう一回見る?!」ってことになりまして、でも2回目も3人ともわからなくて大笑いで帰った思い出があります。(未だに未確認のため、誰かご存知の方は教えてください)

昨年「私の中のあなた」で二人の大きな子供のお母さん役を演じていたキャメロンを観た時は正直びっくり。キャメロンもお母さん役を演じるようになったんだ、って。そうね、彼女も30代後半なんだよね。 

でも今回はまたキュートな結婚を夢見る独身の女性役?そしてトムが謎のスパイ?二人のこのベタな配役に“なんで今さら?”感がなかったといえば嘘になっちゃいますが、見たら納得、この二人だからこそこんなに面白い映画になったのねって感じです。監督やりますね~。

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平凡な女性ジューン(キャメロン・ディアス)が空港で会った笑顔が素敵な男性ロイ(トム・クルーズ)、ジューンは彼に一目惚れ?しちゃうけど実はロイはある発明品が原因で同僚や殺し屋に追われているスパイだったんです。偶然の出会いで事件に巻き込まれていくジューン。

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一緒に乗ってた飛行機は墜落(ロイがパイロットを殺しちゃったせいだけど)、薬で眠らされて家に帰ったらロイの同僚から拉致、カーチェイスに銃撃戦、あれよあれよと舞台は美しい南の島に、雪のアルプスの列車の中に、オーストリアのザルツブルグの夜、スペインの闘牛と二人乗りのバイクとクルクル変わっていき、とってもスピーディ。その間どうやってそこに行ったかなんて・・・・まあ横に置いといてって。(笑)

行った場所は二人が出会った時に飛行機の中で会話した「いつかやってみたい夢」に準じてるのがなんともお洒落です。ラストのオチもね。

オードリー・ヘップバーンの「シャレード」を観た時に似た感じでした、すごく面白かったです。ロイは優しくて、正直で、褒め上手で(銃撃戦の途中でも褒めてくれます)、料理も、相手への気遣いも出来るし、その上頭も良くて運動神経抜群・・・あり得ないほどのいい男で、命がけで自分を守ってくれる騎士(ナイト)。ここで彼を逃がしちゃ絶対ダメよ、そう思った瞬間女も強くなるんです。

裏切り者や暗殺者を殺しすぎるのは思うやりがある男という設定と外れる感じも無きにしもあらずですが・・まあそこは横に置いといて(またかい?^.^;;) 頭をからっぽにしてみる映画としてはとってもいい映画でした。

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 トムってそんなに好きな俳優さんではなかったけどこの映画で初めてかっこいい~と思っちゃいました。お洒落で魅惑的なスパイアクション映画です。このCGIばかりの時代なのに実際に二人はバイクやカーアクションを演じているというのも凄いです。

とっ~てもオススメな一本です。  ★★★★☆


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のだめカンタービレ 最終楽章 後編 [映画【な行】]

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原作ファンです。全巻持ってます。TVドラマは観ていましたが、映画の前篇は未見な為、後編も観るつもりは無かったんですが ^.^; 前記「オーケストラ」が素晴らしかったのでオーケストラ繋がりで行ってみました。

講談社の「Kiss」で連載中の「のだめカンタービレ」のパリ編の後編になります。

のだめ(上野樹里)は音大在学中に出会った千秋(玉木宏)とパリに在住、パリ・コンセルヴァトワールでピアノ学んでいる学生。愛する指揮者の千秋は自分の仕事と勉強に忙しく、なかなか会う事も難しい状態。

のだめの夢はいつか千秋とピアノで共演する事だが、千秋の指揮のコンサートで同世代の中国人ピアニスト 孫Rui(山田優)の完璧な演奏に自分以上の演奏を感じ敗北感に激しく落ち込むのだった。そしてその姿をみた世界的指揮者のシュトレーゼマン(竹中直人=日本での音大の講師だったので知り合い)はのだめの演奏を聴いた上で自分の次回公演で共演する事を提案する。

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長い原作をぎゅう~っと短くした上に、紙面では聞こえてこない演奏シーンを入れるため登場人物やいろいろな細かいエピソードは端折られていますけど、原作の台詞はほとんどそのままに残しているっていうより ほとんどそのままにお話が進むので原作読んでる人も違和感無しです。今回は最終楽章ってことでドラマ化されアニメ化もされていたのだめもこれで「最後」ということになるらしいですね。

千秋先輩との共演で自分の満足を得たらそこで終わりにしたいと願っているのだめに対し、そんなことで天才的な彼女の才能を終わらせたくないと願う千秋とコンセルヴァトワールのオクレーレ先生。そこにシュトレーゼマンとの公演で最高の演奏をしてしまったのだめは戸惑った挙句、失踪してしまいます。

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海外での撮影でパリの風景が美しいです。ロシア人のターニャがベッキーでフランス人のフランクがウエンツ瑛士、ドイツ人のシュトレーゼマンは竹中直人、言葉は映画でも全部日本語ですが(何故か竹中直人だけはカタコト日本語)時々吹き出す面白さで全部OK。個人的には小出恵介演じる真澄ちゃんのアフロ頭から電気が走ったりするのが好き。小出圭介くんがオカマキャラやってくれるのもこのドラマくらいですよね。

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クラシックという日本人には少し馴染みが薄い世界を身近に感じさせてくれたのは、細かく語られる作曲者と曲の背景とそのイメージを絵や画像で見せてくれるところです。その楽しさにクラシックファンは確実に増えたんじゃないでしょうか。お話は巧くまとめられていたと思います。  ★★★☆

 

原作では作者の二ノ宮知子さんの妊娠、出産による長期休載があり、それがちょうどシュトレーゼマンとのコンサートに出向く直前、「のだめちゃん、さあ行きましょう、最高に楽しい音楽の時間デス。」の場面だったので「え~でなんでここで・・・」と再開が待ち遠しかったんですけど、その後、再開したと思ったら最終回の予告!のだめも遂に終わってしまうのね。と残念でしたが、今 舞台が日本に移り「オペラ編」に続いています。なのでドラマでもいつか番外編で会えるかも、ですね。

ついでですけどのだめがパリのオクレーレ先生にドラマや映画でも持っていく博多銘菓 名月堂の「通りもん」はかなり美味しいですよ。九州に行く事があればお土産にどうぞ。大きさは色々ありますが10個入りで1050円です。

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南極料理人 [映画【な行】]

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海上保安庁で料理人をしていた主人公が突然の転勤命令。しかも南極・・・。西村淳原作のエッセー「面白南極料理人」を映画化した作品です。南極基地で有名な昭和基地よりさらに遠く、ペンギンもアザラシもウイルスさえも住めなないという-52℃の酷寒のふじ基地で、1年半の生活を共にする8人の男たち。その日々の生活を食事を中心に描いています。

主人公の西村に堺雅人、雪氷学者に生瀬勝久、雪氷サポート隊員に高良健吾、気象学者で隊長にきたろう、ドクターに豊原功補。

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なんともゆるい映画でした。気象観測や雪氷の研究をしているスタッフがメインの基地なんでしょうけど、そのためには食事担当・医療担当・車両担当も必要ってことです。主人公は食事担当なのでほとんどが食事の話です。南極での食事は日本食中心のようですが、意外にも素材が豪華で伊勢海老や蟹やステーキなどもあり日本に住んでる人もこんな美味しいご飯食べてるかなあと思ったりします。うちは蟹なんか年に1回かも。

ここには蟹は腐るほど(凍るので腐らないけど)あるようです。でも隊員が食べたいのは蟹じゃなくてラーメンだったりするので笑います。

          333529view007.jpg  伊勢海老の海老フライ

限られたスペースで限られたメンバー、氷以外には何もなく水も作らないと困ってしまう共同生活。規則正しく暮らすメンバーには大きな事件もさほど起こらずストックのラーメンが無くなるとか持参していた娘の抜けた歯が南極の氷の下に落ちてしまうとか・・・そんなエピソードの積み重ねでちょっと意識が遠のきそうになったのですが、堺雅人さんの笑顔がアップで映し出されるのでその辺りで蘇り(笑)帰りにはラーメンが食べたくなった、そんな映画でした。

主人公は日本にいたらどこにでもいる父親でおならをしては反抗期の娘からは蹴りを入れられてます。でも転勤前後の妻のまなざしの違いにはちょっぴり注目でした。いなくなると大切さがわかるのかな。

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「おれの体はラーメンで出来ているんだよ。」隊長はオーロラよりもラーメン・・・でも私たちにはオーロラ、観せて欲しかったな。堺雅人ファンは彼の作るおにぎりやお造りがあまりに美味しそうなので是非見るべし。  ★★★☆

 


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ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 [映画【な行】]

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転勤の多い私は、2年前に横浜から大阪に引っ越してきたんですが、大阪に来て初めて見た映画が「ナルニア国物語/第1章」で、あれから2年経ったのね・・・と時間の速さを感じつつ、第2章を観に行ってきました。

ファンタージー好きな私ですが実は第1章がそれほど魅力を感じなかったので今回も―王子役に抜擢されたベン・バーンズがとても話題になっている―くらいの認識でしたが、良い方に期待が裏切られニコニコで帰ってきました。この映画、すごく面白いです!フアンタジー好きなら絶対お勧めの1本です。

さて、今回は「第1章」でべベンシー4兄弟がナルニア国で白い魔女を倒し春と平和を取り戻した後、クローゼットから人間界へ帰って1年後のお話。ナルニアと人間界の時間の流れは違うのでベベンシー兄弟は元の子供に戻ってしまいました。しかしピーター(ウィリアム・モーズリー)は大人で王様でもあった記憶が残っている為に子供として生活に慣れずにいるのでした。

そんなある日、4人が揃って地下鉄の駅にいる時のこと。目の前に入ってきた電車が視界から消え、駅の壁が崩れ、飛び去り・・・・一気にナルニア国の海に変わります。魔法の角笛を吹いたカスピアン王子(ベン・バーンズ)に呼ばれてしまったのですが この時の映像がとても美しく、現実からおとぎの国へと入り込みます。

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辺りを見回す兄弟達。かつて4人が王や王女として暮らしていた城は朽ち果てて 偶然助けた小人の話から1300年の時が過ぎている事を知るのですが、美しかった魔法の国ナルニアはテルマール人という人間達が支配し、わずかに残ったナルニアの住民達は迫害の末に森の奥深くでひっそりと息を潜めて暮らしていました。

一方、テルマール人の王子カスピアンは、王位を狙う残虐な叔父に暗殺されそうになった夜に森へと追い込まれ、暗い森で突然現れた小さなナルニアの民と 命を狙う叔父の追っ手に挟まれ“伝説の4人の王”を呼び戻すことができるという魔法の角笛を吹いてしまいます。

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カスピアン王子が大活躍の映画、かと思っていましたが王子は意外にもへたれでした。^_^;

それよりも長男ピーターや兄を助けて支える次男エドマンド(スキャンダー・ケインズ)がなかなかかっこよかったです。ベベンシー兄弟の4人は前作より成長していて、次女ルーシー(ジョージー・ヘンリー)はとっても背が伸びていました。偉大な王アスランのことを信じ清い心を持ち続けるルーシー。今回も物語の鍵を持っています。

そして長女スーザン(アナ・ポップルウェル)とスーザンのかつての持ち物だった角笛を持つカスピアン王子は淡い恋もあるんですよ。

次回の第3章は2010年の公開予定らしいのですが成長してしまうピーターとスーザンはもう出演がないのだそうで、このメンバーでは最後の作品。ちょっと残念。

カスピアン王子は叔父に父を殺されたという運命を知り、自らも命を狙われています。叔父の兵に追われてやってきた森でナルニアの民に助けられ、ピーター達に会い、やがて人間とナルニアの人々共通の王に成長していきます。

今回は前回に比べ戦いのシーンがとても多いので迫力満点です。敵の城(実はカスピアン王子のお城だけど・・)に夜襲をかけたり、自分達の城には大群で攻め入られたり、ピーターと敵の王との1対1の戦い、など見所がいっぱい。

日本の刀とは違ってとっても重そうな剣を力いっぱい振り回すピーターの一騎打ちの戦いは怖いくらいですが戦いの途中でも「ちょっと待った」、なんてお休みがあったりして笑います。

CGでの映像も素晴らしく、「魔法にかけられて」のリスにそっくりなリーピ・チープというネズミのキャラクターもCGで出てきて活躍します。とっても可愛いです。ネズミが嫌いな人も好きになりますよ?きっと。ライオン頼みのラストはちょっとんん~と思うんですけどそれを差し引いても(「ロード・オブ・ザ・リング」ほどではないですがそれに近い)満足感がありました。戦争の残酷さ、裏切り、信頼することの大切さもしっかり描かれています。ロケ地の海や川や緑が美しいのも見所。

動物や魔法や自然が意思を持っていたナルニアの世界。C・S・ルイスによる名作児童文学の実写映画化第2弾。是非是非、観てくださいね。大人だけで観るなら平日のレイトの方が静かに鑑賞出来ますよ。

   ★★★★☆

監督は『シュレック』シリーズも手がける アンドリュー・アダムソン。

 


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ノーカントリー [映画【な行】]

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本年度アカデミー賞4部門受賞作品(作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞)                                                                                                                                                                       ー大阪・試写会にてー

1980年代のテキサス。荒涼とした風景。主な登場人物は3人の男。

328975view010.jpg                                                                                                  モス(ジョシュ・ブローリン)は狩りの途中、偶然何台も止まっているトラックを見つける。                                                                                                                                                                                                        近づいてみると銃で撃たれた死体が何体も転がり、トラックの荷台には大量のヘロインと200万ドルの大金が入ったトランクが。犯罪絡みのトランクに手をつけた時、彼の人生が大きく変わる。

328975view002.jpg                                                                                                                 消えた大金を取り戻す為に雇われた男シガー(ハビエル・バルデム=アカデミー助演男優賞)。酸素ボンベを持ち歩く風変わりな殺し屋。逃げても逃げても振り返るとそこにいる死神のような男。

328975view005.jpg                                                                                                         街の保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)。同僚の保安官が殺されたり、トラックの銃撃事件を調べるうちに住民のモスが事件に巻き込まれていることを察知してモスを追う。登場人物で詳しい素性がわかるのは保安官のベルだけ。                                                                                                                             ベルは保安官の家系に生まれたこと、最近起こる犯罪が理解できないこと、彼の真面目で実直な性格が伝わるナレーションで映画は始まり、ラストも彼の言葉で終わる。事件に絡むかと思えば絡まないし、ラストでますますこの映画を難解にさせる男。

モスはベトナムで特殊部隊にいたらしく、追ってくるシガーに怪我をさせられながらもうまくかわしながら逃げていく。可愛い奥さんがいて事件後は実家に帰すがシガーにそのことはばれて脅されている。彼とは戦うしかないのだ。逃げては隠れ、追い詰められ、(途中何回も「そのトランクを捨てれば?命が惜しくないの?」と問いかけるてしまう自分がいるのだが)大金をくすねるチャンスを手放さない。

シガーは不気味で怖い男。酸素ボンベのホースから出る圧縮酸素を頭に一気に吹きつけ感情もなく簡単に人を殺し、部屋の鍵穴も空気で吹っ飛ばし証拠も残さない。無口な殺人鬼かと思えばいろんな質問もしてくる。しかし彼との会話は一方通行で会話がまったく成り立っていないというか、彼の法則意外は受け付けないのでこんな人とは長く喋ってはいけないと危険を感じる会話。しかも彼と世間話をした人は長くは生きていられないのだ。彼が望んだ時に行う、望まないコインの賭けに勝たない限りは。                                                                                                                                                 怪我は自分で治療してしまうブラックジャックのような一面もある。彼もベトナムで戦った男なのかも。

328975view003.jpg                                                                          ・好き嫌いが分かれる映画だと思います。あんな前半じっくり描かれていた死の追いかけっこも後半にあっけなく終わってしまうし・・・と言うことは重要なのはそこではないということ。全てはラストで語られるベルの言葉のために演じられているのか。 

                                                                                                                                                                                                                                                    しかし、なんといってもハビエル・バルデムの薄気味悪さは圧巻。大きな音響が絶妙なバランス。追いかけられる恐怖、乾いた風景、緊張感、嫌な圧迫感。これは映画館でじっくり観なければもったいない映画です。

 

今回は試写会で観ましたが、帰りにおまけ付のこの映画の「前売り券」の販売が行われていました。今見た映画の前売り券を買う人はまったくいませんでしたが、試写会が終わって丸一日経ってもラストの意味を考えてる自分がいて、やっぱりあの前売り券は買いだったのね。と思ってます。他の映画にありがちな“原作を読んで埋めたい、わかりたい”というのではなく、もう一度初めから映画を観直さなきゃ、と思わせる映画でした。

 

原題『NO COUNTRY FOR OLD MEN』 「血と暴力の国」    ★★★★☆

  


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