AMY エイミー [映画【あ行】]
今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞映画です。
2011年7月23日、今から5年前にアルコール過剰摂取で夭折したイギリスの歌手、エイミー・ワインハウス。
ミック・ジャガーやトニー・ベネットらにその歌声を絶賛され、今もレディー・ガガ、アデルら、多くのミュージシャンに影響を与えています。
彼女の突然の死。
その謎をデビュー当時から追ったドキュメンタリ―です。
享年27歳という若さでした。
1983年、ユダヤ系イギリス人の両親の元に生まれたエイミーは、父親の浮気での離婚という複雑な家庭環境が原因で幼いころから心に傷がある少女として成長。
でも彼女には当時の音楽プロデューサー・サラーム・レミに
「彼女の歌を聞いた瞬間、本物だと思った。まるで65歳の熟練のジャズ歌手みたいな歌い方だ。18でこれじゃ25になったらどうなるんだろうと思った。」と言わせる天才的な声がありました。
やがて18歳でレコード会社との契約、20歳でデビュー。
ファーストアルバム『Frank』は英国内では67万枚のヒットとなり、続くセカンドアルバムの『Back To Black』は全英1位、米国でも7位の1200万枚のセールスを記録。
その後シングルの『Rehab』で2008年のグラミー賞5部門で受賞。
この輝かしい経歴の裏で、彼女の私生活は荒れてゴシップまみれ。
『Back To Black』の時は女たらしと有名なと男と付き合いますが彼の方から別れを切り出され、「あなたは彼女の元に戻り、私は戻る、暗闇に」と彼との別れが歌詞に。
さらにその後別の男と結婚すると、夫は薬物中毒やアルコール依存症のとんでもない男で、その影響で彼女自身も麻薬と酒にのめり込みます。
『Rehab』は夫と共にリハビリ施設に入所したこの時の体験が元になっています。
「リハビリに行けってみんな必死だったのよ、でもあたしの返事はNo No NO」
「あたしにはそんな時間はないわけよ、パパが大丈夫だっていうなら尚更ね」
(その後、暴力事件で逮捕された夫はエイミーを捨て他の女性と結婚します。)
自分の実体験をそのまま歌詞にして歌うスタイルのエイミー。
映画では今までは知られていなかった彼女の真の姿を、たくさん残されていたプライベートビデオやエイミーの親しい友人、レコード会社関係者、両親、元夫、元恋人などのインタビューを交えて時系列に語っていきます。
世界的に有名になってしまってからは芸能記者に常に追われる姿が痛々しいです。
2011年6月、死の1か月前、セルビアで2万人の観客を集めた野外コンサートでへたりこみ歌い出すことすら出来ないエイミー。
大変なブーイングをうけ、その後の活動中止が発表されるコンサートでしたが、彼女がその時どんな状態だったのか。
夫と共に始めた麻薬とアルコールで心身ともにボロボロ。
医師からいつ心臓が止まるかもしれないと宣言されていた事実が語られます。
その前の晩も「歌えない、歌いたくない」と言っていた本人を無理やり叩き起こして連れていったのはこれが大金が動くショービジネスの世界の恐ろしさかなと思えました。
父親、恋人、夫はともに女にだらしない男ばかり。
みんな都合よくエイミーを利用しています。
激しい恋愛関係にボロボロになりながら、でも彼女が求めたのはそんな男たちばかりで・・・。
歌うことは好き。
でもそれよりも誰かにただ一人の人として愛されたい。
夫に嫌われないためにはなんでもやってきたエイミー。
そして命までも差し出してしまった、そんなエイミーの不器用な生き方が悲しかったです。
彼女の歌声を改めて聞きたくなる映画でした。
現在大阪では シネマート心斎橋、 シネ・リーブル梅田にて上映中。
監督:アシフ・カパディア
よその方のブログでも、この映画のことを読んだのですが・・・
エイミーのことは、あまりよく知らなくて、
でも、素晴らしい歌声と引き替えに、神様(または悪魔?)に
穏やかで幸せな日々を差しだしてしまったような、そんな人生だったのですね。
私も、改めて、エイミーの歌声を聴きたいです。
by のらん (2016-07-30 07:46)
のらんさん、こんにちは。
人がうらやむような才能があったのに酒、麻薬、男性関係と歌とは別の部分でお騒がせ行動が多く、でも彼女を救える人は周りにはいなかったようです。もっと長生きしてもらいたかった。
ドキュメンタリーだけに、本人の声、友人たちの語りが響いてくる映画でした。
by キキ (2016-07-30 09:29)
コミックンさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:34)
mentaikoさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:34)
宝生富貴さん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:35)
AKIさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:35)
モグラたたきさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:36)
shingekiさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:37)
dougakunenさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:37)
nandenkandenさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:38)
mangaharaさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:39)
剛力ラブさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:39)
banpeiyuさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:40)
yu-papaさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:40)
月夜のうずのしゅげさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:41)
non_0101さん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:42)
tarouさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:43)
lumaさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-01 21:43)
ありささん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-02 23:35)
ネオ・アッキーさん、こんにちは。
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by キキ (2016-08-10 20:17)
こんばんは。
予告編の歌声を聞いただけですごく魅力的な歌だと思いました。
ショービジネスの世界はコワイですよね。彼女は賢く世渡りできるタイプではなく、感情のままに動いていく人ですよね。頭であれこれと損得を考えないので、傷つくことも多いのだと思います。
天才であるが故の悲劇。それが観客が、ショービジネス界が求めるものなのでしょうか。改めて怖い世界だなと思いました。
by coco030705 (2016-08-11 00:07)
coco030705さん、こんにちは。
そうなんです。感情のままに動いて、酒も麻薬も辞められず、体が耐えられなかったんでしょう。心臓が止まってしまったようです。
最近CD買って聞いています。
by キキ (2016-08-11 10:38)