ミスト [映画【ま行】]
アメリカの田舎町。嵐の夜に庭の木がなぎ倒され自宅の窓ガラスが割れてしまったデヴィッド(トーマス・ジェーン)は次の日、妻を家に残して息子のデビー、隣人の弁護士ノートン(アンドレ・ブラウアー)と3人で街のスーパーマーケットへ向かう。
スーパーは昨日の嵐の影響で大勢の買い物客で込んでいる。外は軍人やパトカーが慌ただしく往来している。やがて静かに店の周りを白い霧が覆い尽くし、顔から血を流した男がスーパーに駆け込んでくるところから恐怖は始まる・・・・「霧の中に、何かがいる!」
1日は映画の日。今日はホラーを観るぞ!と気合を入れていってきましたが噂通り、いえ噂以上にすっごく怖かったです。(T.T) 映画館は込んでいて座席は前から3列目中央。画面、近っ・・・。座った時からすでに怖い~。「サイン」(2002・米)みたいに散々怖がらせた挙句に最後にあれは宇宙人?・・とは違い、怪物は意外に早くから出没します。
白い霧の中に潜む謎の生物に怯えスーパーマーケットに閉じこめられる人々。
最初は蛸のような得体の知れないにょろにょろしたものが店のシャッターの下から這い出てきて点検の為に外に出ようとした店員を襲い連れ去ります。怪物は人間を食べる!?
これを目撃したデヴィッドと数人はスーパーの客たちに「外は危険だ」と必死に伝えるのですが弁護士ノートンは信じることをせず、無謀にも外に出て行ってしまいます。(少し後にわかるのですが彼はとても悲惨なことになります。) 他にも銃を車から取ってこようと外に出る勇敢な人もいるのですが彼は体を引きちぎられてしまい、これを観た人々は初めて怪物の存在を確信。パニック状態となっていきます。
夜になると店の灯りに吸い寄せらるように昆虫に似た巨大な虫が飛び回り、その虫を追う生き物も現れスーパーのガラスを割り、人々を襲い始めます。虫に刺された人は体が腫れ上がって死んでしまい、犠牲者はどんどん増えてその度に「え!」「げ!」「ぐ!?」と自分でも訳のわからない言葉がぽろりと漏れてしまって口を押さえてしまいました。
銃で虫を撃とうとしても弾が切れていたり、モップに火をつけて焼こうとしてもライターが点かなかったり、バケツの油が体に掛かって火傷を負う人も。
CGで作られている虫達の気持ち悪いことと言ったら夢に出そうです。サイズも大から小までじゃうじゃ出てきて「勘弁してください・・・」状態。
しかし、この虫達や怪物たちが怖いは序の口。スーパーに閉じ込められた人々の中の一人、「これは神の祟りだ!私は神の声が聞ける!」と叫ぶ狂信的な女性ミセス・カーモディ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)がもっと怖い。
彼女は初めはただの“街の変わり者”だったのに、人々の心に潜む不安や恐怖が彼女を徐々に神の代弁者として認め始め、人間らしい理性は吹き飛び、彼女自身も神になったかのように選んだ者を生贄としてモンスターに捧げるという恐ろしい行動が始まります。そしてその魔の手はデヴィッドの息子デビーにまで伸びようとするのです。
デヴィッドたち数人は生きる望みを託して駐車場にとめた車でこのスーパーを逃げ出します。
白く濁った先も見えない風景の中でゆっくり車を走らせるデヴィッド。廃墟となった街には人間はいない。ガソリンが切れる前に霧から抜け出すことは出きるのか。
スティーブン・キングの原作とは違うラストで描かれたというこの作品。原作を読んだ人も驚くラストになっているとのこと。確かにこのラストはキツイです・・・。
監督は『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』のフランク・ダラボン監督。謎の生物の出現や原因とかよりも、恐怖に怯える人々が起こすパニックや群集心理、無謀な行動、理性を失っていく様を描いた作品になっていました。側にいた人が突然生贄の対象となり殺される。次は誰?これは怖い。
キングの原作ではラストは読者に結末がゆだねられるそうで、史上最悪の結末は監督の考えだったようです。生き延びたいと思うのは誰でも同じです。そのとき自分なら。
神に祈るのか?
怯えて身を隠しているのか?
リーダーらしき人に従うのか?
自殺するのか?
勇気を出して逃げ出すのでしょうか?
主人公の決断はその時々で一番正しかったかもしれませんが、犠牲者出しすぎです。善が正義という結末でもありませんのでこれから観る方は覚悟してください。気分が落ち込んでるときも観ないでね。金返せって思うかも・・・。R15指定です。
帰りは頭痛がしましたがたこ焼き食べちゃいました。映画館が“なんば”だったので。(笑
この恐怖は★★★★?(でも後味悪いし××も○○もあんなことに・・・ぶつぶつ・・)とにかく怖かったです。
ラスト近くの巨大生物は「こりゃウルトラマンが倒しに来ないと無理!」と思える絶望的な大きさですよ。
巨大な奴は、エヴァンゲリオンに出てきそうな感じの奴でした。ATフィールドがあってスペシウム光線は効かないかもしれません。
最初に「子供のところに行く!!」と、すぐに外に出て行ったオバサンは、最後生き残ってました。彼女には危機はなかったんですかねぇ。運が強い人なんでしょうか・・・
by バラサ☆バラサ (2008-06-02 23:18)
こんばんは。
観終わった時、あまりの怖さとショックに呆然としたのは久々でした~
> 前から3列目中央。画面、近っ・・・。
この近さであの虫たちを観てしまったのですね(T_T)
私は虫の中でも刺す物が大嫌いなので、店内を飛び回って刺していたやつが
一番ダメでした(^_^.)
> たこ焼き食べちゃいました
大阪のたこ焼き!美味しそうですね☆
by non_0101 (2008-06-03 04:42)
バラサ☆バラサさん、こんにちは。
ウルトラマンでも無理でしょうか?3分間しか戦えませんしね。
アメリカ軍にまかせておけば大丈夫そうでしたが巨大すぎてちょっと心配です。
最初に出て行った人もあのまま残った人も助かったんでしょうね、きっと。
子供が残っていたら探しに行くのが母です。(奥さんだとご主人は助けに行かない?)でも「貴方達、地獄に落ちるといいわ」なんてものすごい捨て台詞でした・・・。
by キキ (2008-06-03 06:50)
non_0101さん、こんにちは。
一人じゃ観れない怖さでした。(T.T)
驚愕のラストという噂は本当でしたし、呆然としてしまう映画も久しぶりでした。怒る人もいるようですがこれは劇場で見たほうがいいですね。
私もイナゴみたいな虫が一番嫌でした。
あれには刺されたくないです~。
たこ焼きは美味しかったですよ、中がトロトロ、熱々で口の中は火傷しちゃいました。(^。^;
by キキ (2008-06-03 07:24)
こんばんは~。
そういう映画だったのですか…。だったら行ってみようかな。マイケル・N・シャマランの『サイン』とか『アンブレイカブル』みたいなひねったオチのサスペンス映画かと思ってました。
「ショーシャンク~」と「グリーンマイル」は感動したって人が多かったんですが、私はちょっとピンと来なかった。監督との相性が良くないのかもしれませんが…。
映画サービスデーの日はそれと知らずにロマコメ(幸せのための27のドレス)を例によって「一般一枚!」で見ようと思ったら満席で、仕方なくランボー見ました。サービスデーなのにランボーは劇場ガッラガラで、映画の内容もなるほどな(1000円でもガラガラ)…と思わせるものでした…。
by しまうま (2008-06-03 19:01)
*この書き込み、映画のネタバレ含みます。ご注意を。
こんばんは~。
つうことで、今日は残業なしの日だったので、レイトでさくっと見てきました。今週までだったし。
脚本、上手いなと思いました。冷静に考えると、怪物たちは積極的にはスーパーの中の人々を攻撃していない。虫は明かりを求めて集まってきたのだし、鳥は虫を食うためにやってくる。だから、本当はじっとしてるのが正解なのかもしれないけど、恐怖と絶望で人々は勝手に暴走して自滅し始める。
で、観客の視点が重なってるはずのデヴィッドが一番冷静で客観的な判断を下しているようで(観客もそのつもりになっている)、最後に登場人物の中で最も重い過ちを犯す。見ている観客も映画のラストの段階で既にデヴィッドの選択に違和感を感じなくなっているので、過ちが分かったその瞬間に、観客自身も恐怖と絶望で判断力を失っていたことを自覚するって仕掛けですね。
しかしなぁ…スティーブン・キングって「異次元もの」が好きですよね。「ランゴリアーズ」ってそんな映画じゃなかったかなぁ。
それと、神の言葉を口にして人々があおられ、恐怖の中で冷静な判断を失っていく描写はアフガン-イラク戦争に突っ走っていったアメリカ社会をかなり皮肉ってるような気がしました。「チャーリー・ウィルソン…」でも描かれてましたけど、アメリカのキリスト教信者って結構怖い面もあるみたいなので。
ちょっと長めの書き込みですみません(汗)。
by しまうま (2008-06-04 00:11)
こんにちは。しまうまさん、コメント遅れてすみません。
即効観にいかれたんですね、早業です!
「幸せになるための7のドレス」を観ようとして「ランボー」を観たとのこと。
そりゃ違いすぎです~^・^;
ラブコメは外さないんですね。気になっているので次回行かれたら感想お願いします。
「ランボー」は固定ファンいますし、次回作も決まったと聞きましたしお客は沢山いるんじゃないかと思いましたがそうなんですかぁ・・・。
ところでこの監督さん、脚本上手いですよね。引き込まれました。
キングの描いたラストよりよりキングらしい。(キングには許可をもらったらしいです)ただラストがあまりに悲惨すぎで賛否両論。脚本やCGのなんのかんのは吹き飛んじゃってます。
by キキ (2008-06-04 07:03)
xml_xsl さん、niceありがとうございました。
by キキ (2008-06-17 07:17)