シャッター アイランド [映画【さ行】]
監督がマーティン・スコセッシ、主演が監督のお気に入りのレオナルド・ディカプリオ。原作は「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘインという超A級映画。宣伝費もものすごい額なのでしょう、TVでCM見ない日は無いくらいです。なので映画館はいっぱいでした。
CMで繰り返し語られる、「脳の錯覚」や「全ての“謎”が解けるまで、この島を出ることはできない。」というキャッチフレーズ。意味深な「ラストは絶対喋らないで」とか「袋とじ」になった原作本のニュースとか・・・沢山の事前情報のせいで最初から目を凝らしながら観たので疲れちゃいました。
あの宣伝で「タイタニック」以来のディカプリオを観た方は今回沢山出現した事でしょうね。興業的には大成功な分、想像したあっと驚く感に到達しなかった方も続出中なのでは？
配給会社の宣伝文句とは少し違いましたが私としてはディカプリオの演技に満足、苦悩と狂気の世界は素晴らしかったです。
1954年のアメリカ。連邦保安官のテディ・ダニエルズ（ディカプリオ）と相棒のチャック（マーク・ラファロ）は精神を患った犯罪者だけを収容する施設がある孤島、シャッターアイランドにやってくる。
この島の管理された部屋から忽然と姿を消した女性患者を探す捜査なのだが、実はテディには別の隠れた目的があり、このシャッターアイランドのどこかに収監されている妻を殺した放火魔レティスを探して復讐するのが本当の目的だった。
失踪した女性患者＝レイチェルが残した謎のメッセージ、何かを隠すような所長や医師の言葉、口裏を合わせた患者たちの証言と「逃げろ」の文字。
嵐の島で捜査は混迷してゆき、頭痛と亡き妻の幻覚に悩まされるテディ。そして過去に経験したドイツでの戦争の悲惨な記憶が重なり、事件は混沌としていく。誰が嘘をついているのか。何のために？
テディの心から決して離れない妻の死と戦争体験。妻は何度も幻となって現れ胸から血を流し、レティスを探せと迫ります。失踪事件を追ううちに洞窟に隠れた本当のレイチェルと出会い「あなたはここから出られない。」と告げられたり、冒頭から水を何故あんなに怖がるのか、何度も現れる少女は誰なのか。
ラストは語らないでという事で書きませんけど、スコセッシ監督の仕掛けた映像を楽しんでくださいね。夢と現実と幻覚が混ざり合ってて曖昧な部分もあるし、びっくりするような結果にはならないんですけど、それよりも全部が分かった後の彼の最後の台詞にぐっとくる映画でした。それはあまりにも悲しい選択・・・。
この島では最終的に危険とみなされた患者にはロボトミー手術を行っています。当時のロボトミー手術とは、前側頭部の頭蓋骨に小さい孔を開け、メスを脳に差し込み円を描くように動かして切開するというもので前側前野と他の部位との連絡線維を切断していたと考えられます。この手術は意志や言葉や人格も失ってしまうという恐ろしい手術療法である事を知って鑑賞してください。
スコセッシ監督と、レオナルド・ディカプリオは『ギャング・オブ・ニューヨーク』、『アビエイター』、『ディパーテッド』と今作で4度目の作品です。
『ディパーテッド』ではアカデミー監督賞を受賞したスコセッシ監督。ディカプリオもそろそろアカデミー賞、取って欲しいんですけどね。 ★★★★
こんにちは。
> 想像したあっと驚く感に到達しなかった方も続出中なのでは？
そうそう、謎解きばかりを追ってしまうと、何か消化不良な感じになりますよね。
でも、ディカプリオの演技はさすがでした(^^ゞ
この夏も大作に出演しますよね。
いつも頑張っているので、そろそろアカデミー賞をあげたいですね～☆
by non_0101 (2010-04-14 12:59)
non_0101さん、こんにちは。
ディカプリオは大好きな役者さんの一人なので
出演作は観に行っちゃいます。
夏にも次の作品観れるんですね。
楽しみです。^.^
アカデミー賞に絡む作品になればいいですね。
今回はミステリーでしたけど原作も面白そうですね。
by キキ (2010-04-14 23:53)
月夜さん、こんにちは。
niceありがとうございました。
by キキ (2010-04-15 18:36)
彼の選択は、ほんと切なかったですね、、T_T
ついつい謎を追いながら観てしまった自分に反省、、です。
by ジジョ (2010-04-17 07:19)
ジジョさん、こんにちは。
謎を追いたくなるように宣伝されてますものね。
職場の友人なんか、最初から額の絆創膏が怪しいと思っていたらしく
「絆創膏の下には穴が空いてて・・・9か月前に・・・・」
と熱く語る彼女なりの謎解きストーリーが
「え？そこまで深読みしなきゃなんないの？」ってくらい違っていて
思わず原作買おうかしらと思ったくらいです。^.^;
by キキ (2010-04-18 00:08)
ロボトミーの説明がありませんでしたね。知っていないとドラマ部分の重要な要素が欠けてしまいますね。「夜と霧の隅で」だったかがロボトミーを扱った小説でした。
by バラサ☆バラサ (2010-04-18 02:53)
バラサ☆バラサさん、こんにちは。
ロボトミーは私は「フロム・ヘル」で前頭葉にでっかい釘？を
打ちこむシーンが嫌な感じに残ってます。
本日原作を購入。
すっかり謎解きに参加してます。
by キキ (2010-04-18 20:33)
面白そうですね〜。
近いうちに観に行ければ…と思っています(＾＾)
いつもは字幕派ですが、“超吹替版”というのもあるんですね。
気になります(笑)。
by クローヴ (2010-04-19 23:03)
クローヴさん、こんにちは。
私も字幕派なので考えずに字幕を選んだんですけど
“超吹替版”のほうが画面に集中できるんでしょうか？
それともまた乗せられちゃたってことになるのかな。
ほんと、気になります^.^
by キキ (2010-04-21 00:03)
こんばんは。
とてもおもしろかったです。最後の部分ですが、私はあの手術が本当に
行われたとは思わなかったんです。このアイランド自体がテディの想像の世界と解釈しました。
ディカプリオ、いい俳優になりましたね。アカデミー賞を早くあげたい！
ＴＢさせていただきますね。
by coco030705 (2010-04-23 23:45)
cocoさん、こんにちは。
お、cocoさんにも新説があるんですね。
見た人が少しずつ違う結末を想い描いてるみたいで
興味深いです。
原作を買ってまだ最初しか読んでないんですけど
原作の世界も楽しんでみようかと思ってます。
ディカプリオはいい俳優さんになりました。
私も期待してます。
by キキ (2010-04-24 01:10)
深いです。。。
納得出来ずに、本当はテディは？
どこまでが幻想なのかわからなくて。。。
観た人の判断と言う事ですね。。。
原作読んだらまた教えて下さい。
by 小枝 (2010-04-25 07:03)
小枝さん、こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
幻想と現実の世界がどこまでなのか・・・判断難しいですよね。
原作とはまた違う意図に仕上がっている映画かも、ですが
ラストのページを最初に読んだ気分で今読んでます。^.^
by キキ (2010-04-25 12:38)