あしたの私のつくり方

 

「あなたは嘘がうまいから、行いだけは良くしなさい」

日南子が寿梨に小学校の卒業式の日の図書館で言う言葉。

太宰治の言葉らしいのですが、太宰通だと勝手に思っている私でしたが知りませんでした。(-.-;

寿梨の高校の先生も「あ、太宰だな。」って即答していたので有名な一説なんでしょうか。私もまだまだです。

で、この言葉が縁で秘かに二人の心は結ばれるのですが、それがはっきりするのは二人が別れて高校生になってからのこと。

小学生の終わりごろからクラスの人気者だった日南子は突然いじめられるようになっていた。

寿梨は気になってはいるもののクラスで浮いてしまうのが嫌でなにもしない。

それはその前にいじめられていた子の時も同じ。

そんな卒業式の些細なことが起こった後も　日南子はいじめられていると知りながら話すこともなく、やがて両親の離婚でその街を離れる寿梨。

やがて高校生になった頃、クラスメートから日南子が山梨に引っ越したということを聞く。

メールアドレスを教えてもらった寿梨は日南子に匿名のメールを送る。

「私はあなたの友達です。」

返信には「私に友達はいません。」

そこで寿梨は「ヒナとコトリの物語」という自作の物語を日南子に送り続ける・・・・。

 

 

学生時代はクラスでどのような存在になるかが生活のすべて。

仲間はずれにならないように。友達から嫌われないようにと自分を合わる。

それが器用に出来る人にはなんでもないことが、出来ない人には大変なことなのだ。特に女の子にとっては。

両親の離婚と学校でのいろんな悩みを抱える普通の女の子寿璃の思春期（小学校～高校生まで）を成海璃子が演じる。

真戸香の同名小説を市川準監督が映像化。日南子役はアイドルユニットAKB48の前田敦子。

「本当の自分」と「偽りの自分」を探す女の子たちの青春の物語は風景も美しく、少し昔の少女たちに観て貰いたい映画でした。

上映後、成海璃子の舞台挨拶もあり、とってもきれいな璃子ちゃんにも会えました。

１４歳とは思えない凛とした姿勢と話し方に感動しながら心斎橋から自宅に帰りました。

帰ったら太宰を読みかえそう。

 

夕方の心斎橋はライブハウスの開場を待つ女の子たちで溢れかえっていていました。

 

 

 

コメント 4

東京での初日舞台挨拶を観ました。成海璃子ちゃんも前田敦子ちゃんも
可愛かった～♪(#^.^#)
現在 女子高生の娘を 理解する手がかりに！…というのが動機で 足を
運んだんですけど、自分が 太宰治を あまり読んでいないことに気づき、
これを機会に 読みたいな！とも 思い至りました。(^^ゞ
by 流星☆彡 (2007-06-03 23:43) 

太宰はあんまり読んでないのですが、春に（つきあいで）墓参りしてきました。太宰の墓の真ん前に森鴎外の墓もあるんですよ。
この映画、ちょっと気になっていました。舞台挨拶も見られてよかったですね。
by 丹下段平 (2007-06-04 01:25) 

流星さん　こんばんは。
コメントとniceをありがとうございます。

太宰は読んでるつもりの私も知りませんでした（＾。＾；
どこを読んでることやらです。
でも最近の高校生は太宰を読んでいるんでしょうか？
このお話では小学校の卒業式にそんな話をしてましたよね～。
成海璃子ちゃんは本当に、かわいかったです。
by キキ (2007-06-04 22:19) 

段平さん、こんばんは。
コメントとniceありがとうございます。
実は璃子ちゃんが見たくて行ってきました。

もうすぐ6月１９日、桜桃忌ですね。
私も一度お墓参りしたいと思っています。

ところでそのお向かいにあるという森鴎外の墓なんですが・・・（太宰の奥さんが森鴎外のお墓の側にわざわざ建てたというのですけれど）実は島根県の津和野の鴎外の実家にもお墓があるんです。→http://homepage3.nifty.com/bishouan/ougai1.htm
これはどういうことなんでしょう？分骨されたということでしょうか？
などと考える次第です。太宰にはあまり関係ないんですけど。
by キキ (2007-06-04 22:34)