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奪命金 [映画【やらわ】]

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香港映画です。

香港ノワールの名手、ジョニー・トー監督作品。
ト―監督の映画は初めてだったのですが、この映画はギリシャ債務危機がもたらした金融危機で人生が変わる3人の男女を中心に描くサスペンスでした。

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刑事チョン(リッチー・レン)は、妻にせがまれているマンション購入の対応に苦慮している。
金策で妻が通う銀行では銀行員テレサ(デニス・ホー)がリスクの高い金融商品の販売に苦しんでいる。
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テレサは成績不振。
このままではクビになるかもしれず、どうしてもハイリスクな商品を誰かに売りつけねばならない。

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性格はよいのでなんでヤクザやってるのかはよく分からないパンサー(ラウ・チンワン)は、兄貴分の保釈金の工面に悩んでる。
保釈金は苦労して工面して払っても釈放された途端、違う管轄の警察が兄貴をしょっ引いていくので埒があかないのだ。

そんな金策で頭が痛い面々の前に起こったギリシャの債務危機。
たまたま来行していたテレサの顧客の闇金融業者のオッサン。
「銀行は手数料を取るだけで自分たちは損をしないじゃないか」とテレサを責めていたのにその後誰かに殴り殺されてしまう。

パンサーは金策に走っていたが頼りの友人は刺されて死にそうなのに金の心配ばかり。
どうみても心臓に刺されてるのに病院に行かないのか??
このパンサーってヤクザ、喋り方が独特な抑揚があって不思議な感じです。
刑事のチョンも事件が起こってエレベーターに閉じ込められ命の危険が。
時間軸が少し戻って実は殴り殺される闇金のオッサンの車にはパンサーが乗っていたり、あの時の電話はこの人からだったのかと後でわかる「なるほど」が織り込まれていきます。

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しかし金融危機はチャンスでもあるというラスト。玄人の方が儲けるとは限りません。

去年見たウディ・アレン監督の『恋のロンドン狂騒曲』は恋の為に右往左往する男女の群像劇でしたけど、ロンドンと違い香港ではこのタイトル通り金、金、金。
あげく金に命を奪われるお話です。

誰が最後に得をするのか。

『恋のロンドン協奏曲』同様、得をしたかに思われる人物にもこれから危うい事が起こるのではないのかなという含みを持たせつつ終わります。

人生、楽して儲けようなんて考えず地道が一番って事かな。そして葉巻は金持ちの象徴?
   ★★★☆

 


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coco030705

こんばんは。
かなりおもしろそうですね。顔がちょっとコワイ方がたくさんでてるので、
どうかしら…。でもキキさんのレビューを読んでたら、結末がしりたくなります。時間があったら観てみますね。
by coco030705 (2013-02-25 01:00) 

キキ

coco030705さん、こんにちは。
ジョニ―・トー監督ってことで観てみました。
怖い顔の方も多いですがこの映画の女性は皆さん足細くてミニスカです。
目の前に大金が転がってきたらどうするのか?って映画でもあります。

by キキ (2013-02-26 08:11) 

キキ

月夜のうずのしゅげさん、niceをありがとうございます。
by キキ (2013-02-28 07:22) 

キキ

クローヴさん、niceをありがとうございます。

by キキ (2013-03-11 19:13) 

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