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愛と誠 [映画【あ行】]

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予告でいきなり妻夫木くんが学ランで西城秀樹の「激しい恋」を歌いだすのをみて、三池監督でもあるし観てきました。(意外と上演してる館が少ないんですよ。)

ん~何故、今、「愛と誠」?

何故、主演は妻夫木聡?

何故、みんな歌うの?

全編笑って観れるのかと思ったら腕組みしながら観てる私がいました。
後半から誠の過去が解ってきて渋くなっていきます。
ひさびさの角川映画ってとこも昭和チック。死語満載。

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「愛と誠」は、73~76年に原作・梶原一騎、作画・ながやす巧で「週刊少年マガジン」で連載。
3度の映画化、ドラマ化あり。

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子供の頃に長野のスキー場で女の子を助ける太賀誠(妻夫木)は額に一文字の大きな傷を負ってしまう。
助けられた女の子は財閥の令嬢・早乙女愛(武井咲)。
その二人が11年後新宿の地下街で偶然再会。
立ち向かうものは拳で倒してきた超不良高校生の太賀誠と何不自由なく育った究極のお嬢様、
早乙女愛。
愛は誠を更生させるため、愛する人を救うため、献身的で惜しみなく尽くすのだが誠には東京である人を探し出し復讐を果たすという目的があった……というのがざっくりストーリー。

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思いっきりミュージカル仕立てなのかと思ったらそうでもないみたいです。
そんなに皆さん歌上手くないし(失礼)。各1曲づつ歌います。
監督によるとキャラはそれぞれ勝手に歌いだしている模様です。
昭和歌謡なのは設定が1970年代だから。
ただ早乙女愛のお母さんが異常に歌うまっ!っと思ったらなんと一青窈さんでした。

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出会う事がないはずの二人の運命の恋の結末はどうなるのか。
そこは原作が梶原一騎ってとこで納得のラストね。341713view011.jpg

姫カット(カツラ)の愛役は当時現役高校生だった武井咲(18)。
愛の事が好きで「君の為なら死ねる!」という名文句を何度も叫ぶ秀才の岩清水くんに斎藤工(30)、実業高校の番長に伊原剛志(カツラリーゼント)(48)、妻夫木聡(西城秀樹風のカツラ?)も(31)と年齢が高めながら人生がにじみ出るこのくらいの方がいい感じの不良です。
その他の実業高校の不良たちもとっても怖い形相。
男子不良はもちろん、スケ番達も集団で襲いかかってきますが容赦なくバンバン叩きのめす誠。
昔の不良はたとえ相手が女の子でもぼこぼこに殴るんだね。
愛が通う名門校は床が赤い絨毯なのに転校する実業高校はそりゃもう荒れ果ててて「ルーキーズ」で観た不良たちなんかひよ子に見えちゃうほど。(高校の舞台美術がすご~い)

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スケ番のガムコ(安藤サクラ)、脇役ながらいい味だしてました。一番目立ってたかも。
普通の女の子に戻るんだから尾崎紀世彦ではなくキャンディーズを歌って欲しかったね。

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幼少の誠に加藤清史郎くん。大河ドラマつながり?かわいい。

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昭和の名曲は「Mr.Children」などを手掛ける音楽プロデューサー・小林武史さんのアレンジ。
振付はパパイヤ鈴木。
最初の妻夫木くんの喧嘩シーンはとっても素敵です。
歌って喧嘩してまた歌いだすんです。
でも他の方達もですが歌が長いです。全曲歌わずとも1番だけでいいんじゃないかなあ。

最初と最後にアニメーションが採用されてます。「キル・ビル」や「下妻物語」みたい。

演じている役者さんは兎も角、監督が楽しんで作ってる感じがいいです。
騙されたと思って観に行ってください。 ★★★★

試しに妻夫木くんの喧嘩シーン見てみる?↓

 

監督;三池崇史 
「十三人の刺客」「忍たま乱太郎」「一命」「逆転裁判」「殺し屋1」「妖怪大戦争」「クローズZERO1、2」「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」「ヤッターマン」

余談ですが・・・。

映画館から帰って最寄駅に着くと沢山の人が帰っていたからなに?と思ったら、駅のすぐ横のイベント会場で岩清水くん役の斎藤工さんの無料コンサート+握手会が開催されていたようでした。
うわ、残念、観損ねてしまいました。
主催のCDショップの情報によると3枚目のシングルの発売記念イベントなんだとか。
歌手だったんですね、岩清水くん。


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アーティスト [映画【あ行】]

本年度アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞、衣装デザイン賞、作曲賞を受賞した
『アーティスト』を観てきました。

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サイレント映画を映画館で観るのは初めてでした。
サイレントといっても音楽は常に流れているのね、なんて改めて思ったり。
あ、作曲賞を受賞してますもんね。
台詞は時々文字画面が出るんですが全ての台詞をカバーするわけではないので、多くは口元や表情を観ながらどんな台詞を言ってるのかなと想像しなければなりません。

レイトで観たんですがお客は少なめ。
咳をする人やバッグを座席から落とす音などもかなり響きます。
なので自分も迷惑かけちゃ駄目だと足を動かすのも我慢、プレッシャーと戦いました。
周りの皆さんも同じ気持ちのようでとっても静か。
まるで音楽会に来てるような静けさでした。^.^;

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お話は1927年の米国・ハリウッド。
当時の映画はサイレント映画。
サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は新作の舞台あいさつで大喝さいを浴びていた。
その日、ジョージは新人女優ペピー(ベレニス・ベジョ)と出会う。
その後ぺピーはオーディションでジョージの映画の端役をもらう。

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ジョージの楽屋を訪れたぺピーにジョージは口元に付けぼくろを描くアドバイスをする。
「女優を目指すなら目立つ特徴がないと。」
やがてぺピーには踊り子から名のある役に、そしてやがてヒロインへと躍進していくのだった。

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やがて映画はサイレントからトーキー映画の時代に。
トーキー映画でぺピーは大スターになっていくが、
自分はアーティストだとサイレント映画にこだわるジョージの人気はどんどん落ち始め、
彼自身が監督・主演する映画も失敗してしまう。
妻には家を追い出され、邸宅も家財も売りに出し、自身の思い出の品を手放すジョージ。
彼に残った物は愛犬アギ―と自分の映画フィルムだけだったがそのフィルムに火を放つジョージは・・・。

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映画がサイレントからトーキーに移行する時期の映画業界の混乱を、コメディタッチで描いたミュージカルに「雨に唄えば」がありますね。
「雨に唄えば」のタップダンスは凄かったですが、この「アーティスト」でもタップがいい味出していますし、ジョージが復活するきっかけにもなりそうです。

主役のジャン・デュジャルダンの風貌かまさにハリウッドスター。
にんやり笑うとクラーク・ゲーブルみたいな雰囲気を醸しますが彼はフランスの俳優さん。
ぺピー役のベレニス・ベジョはアルゼンチン出身でミシェル・アザナヴィシウス監督の奥さん。
ぺピーがオーディションで話しかける老人は「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。
ジョージの運転手にハリウッドの名優ジョージ・クロムウェル。
犬のアギ―は犬のアカデミー賞とも言える『第1回ゴールデン・カラー賞(金の首輪賞)』を受賞。
最優秀“俳優犬”賞を受賞しています。
可愛いし賢いワンちゃんでした。

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台詞がない為にシンプルさを心がけたというラブストリー。

この映画がフランス映画にして外国語映画賞ではなかったのは外国語(英語以外の言語)の映画ではない、サイレント映画だったから。
フランス映画では初めてのアカデミー賞作品賞でした。

監督はミシェル・アザナヴィシウス。  ★★★★


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一命 [映画【あ行】]

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邦画時代劇初の3D 映画となった映画です。
9月29日~10月2日に米カリフォルニア州バルアルト市で開催された『第1回バロアルト国際映画祭』で3D技術を称えるPAIFF&Dolby3D賞を受賞しています。
日本の美しい風景や荘厳な武家屋敷などの奥行き感を繊細に表現したことが評価されたようです。

残念ながら私は2Dで観ましたが、降り続く雨や燃えるような紅葉、そしてラストシーンでの舞い散る雪が3Dなら美しいのではないかと思いました。でも3D上映してる館はなんで少ないんだろう?

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戦国の世が終わり、太平が訪れた江戸時代初頭。
一人の浪人が名門・井伊家の屋敷に現れる。浪人の名は津雲半四郎(市川海老蔵)。
半四郎は井伊家の家老である斎藤勘解由(役所広司)に、「仕官先もままならず生活も苦しくなったので武士らしく切腹したい、こちらの庭先をお貸し願えないか」と申し出る。

当時は将軍徳川家による大名へのお家取り潰しが相次ぎ、町には浪人があふれていた。
そして食い詰めた浪人たちの間では“狂言切腹”が大流行。
それは裕福な大名屋敷に「庭先で切腹させて欲しい」と願い出て、
面倒を嫌う屋敷側から職や金品をもらうという“ゆすり”だった。

勘解由は半四郎に「狂言切腹など当家では通用せぬ、辞めるように」と諭し、
「二月前にも同じように若い浪人が訪ねてきて狂言切腹を申し出たが、屋敷の庭先で切腹した」と
その時の様子を語りだす。
その若い浪人の名は千々岩求女(瑛太)。

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勘解由が語る求女の最後は悲惨だった。
屋敷の者たちは求女が狂言切腹(ゆすり)に来た事に怒ったがそれを逆手にとり、武士に二言は無いはずと追い詰め、妻子の為に武士の命である刀までも売り竹光に変えたその少年に切れるはずのない竹光で見せしめのように切腹をさせていたのだった。
静かにその話を聞く半四郎。
半四郎が井伊家に切腹を願いでた真の目的は何だったのか。
今度は半四郎が勘解由に求女の話を語りだした。

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リストラ・倒産・病気・怪我、社会保障制度もない江戸時代に豊臣側だったからという理由で仕事を失った武士たちは武士らしく生きたいと願ってもどうやって生きていけばよかったのやら。
大きなお屋敷で今のんびり暮らしてるアンタ達と俺たちとは立場が逆転していてもおかしくなかったんだよ!
相手を憐れむ心を無くした武士に武家の格式や精神を語れるのか?という半四郎の怒りと叫び。

海老蔵さんが好きか嫌いかもこの映画を鑑賞するポイントではありますが、彼の眼力は凄かったです。さすが歌舞伎役者と言う感じ。眼も大きいしね。

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対するのは役所家老、静かに終わるわけもなく、後半の殺陣も1人対50人くらい?で戦います。
どうみてもそりゃ無理でしょって思うんですが、海老様は仇打ちに来たんじゃない、死ににきたんです。
でも死ぬ前に事の真実を話さなきゃ死ねなかったんですね。
でも孫までいるという初老役にしては海老蔵さんは若すぎたんじゃないでしょうか。
お肌つるつるだし・・・。食い詰め浪人なのにめちゃ強い。

そして竹光で切腹をする瑛太さんのシーンは演技だと解っていてもそりゃ痛そう。
お腹がえぐられる迫真の演技は観ていられません。愛する人と一緒になっても貧乏って辛い。
武士らしい生活をした事がいはずの彼に最後にやってきた武士の試練、結果守りたい命を守れずに死んでゆく求女には涙です。

その妻に今はあちこちで引っ張り凧の満島ひかりさん。生まれてからずっと貧乏です。

求女に切腹を笑いながら迫る血も涙もない沢潟という武士を青木崇高さんという役者さんが演じてましたがこれがまた本当に憎たらしい。
彼はNHKの朝のテレビ小説「ちりとてちん」、大河ドラマ「龍馬伝」等に出てるらしいけど知りませんでした。これからちょっと注目です。(一番右のお方)

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この映画は1962年の小林正樹監督作『切腹』をリメイクしたもの。
『切腹』とは滝口康彦原作の小説「異聞浪人記」の映画化で1963年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞をするなど国内外での評価も高い映画でした。

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役所広司演じるご家老が悪家老だったわけじゃないし、それどころか時々情け深さをちらりと見せるので海老蔵演じる半四郎に感情移入が出来ないで終わりました。
切腹は日本人独特の美学で、でもそんな日本人が観ても眼を背けたくなる長いシーンがこれでもかと続く冒頭。心が疲れますので苦手な方は気をつけて。

世界公開を念頭に置いて作られ、実際これから公開される映画ですが、武士の面目や美学がどこまで理解され伝わるのかなと思います。 ★★★★

監督;三池崇史  音楽;坂本龍一
あのでっかい屋敷は西本願寺かもと勝手に思ってたらエンドロールにも協力に西本願寺の表記がありました。やっぱりそうなのかしら。


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アジョシ [映画【あ行】]

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なんばパークスシネマで鑑賞。上映館が少なめです。

2010年の韓国映画。韓国で大ヒットした映画で、夏に会った韓国通友人Sちゃんの超お勧め映画だったので観てきました。彼女はとにかくウォンビンが大好きなんです。
「・・・アジョシってなに?」と聞く私に、友人二人が同時に「おじさん!!」と叫ぶのでびっくり。

で、1つ韓国語を覚えました。アジョシはおじさん。おじさんと呼ばれるウォンビンは34歳。

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お話は街の片隅で質屋を営んでひっそり生きる男テシク(ウォンビン)が、アパートの隣の部屋に住む母子の絡む麻薬犯罪に巻き込まれていくもの。

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働いてた怪しげなクラブで麻薬組織の取引のブツを横取りしたソミの母。
やがて彼女は臓器は抜かれた無残な死体で見つかりその容疑はテシクに・・。
組織に連れ去られた娘ソミ(キム・セロン)はどこに?
ソミに隣のおじさんとして慕われていたテシクは、それまでは距離を置いて付き合ってたソミを探すために単身組織に乗り込む。
麻薬事件の犯人としてテシクを追う警察。
テシクは何者なのか。ソミを見つけ、助ける事は出来るのか・・・。

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主演のウォンビンは無敵です。
口数少なく表情も変えず悪者を殺しまくります。
最初は知らされないテシクの過去―情報特殊部隊の元要員、愛する妻とお腹の子供を自分の仕事が原因で亡くしている―って事が途中で警察の調べという形で、見ている観客にもわかってきます。

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子役の女の子は『冬の小鳥』で絶賛された子役、キム・セロンちゃんという子なんですけど、
自分に冷たい態度をとり続けるアジョシに
「でも嫌いにならない。おじさんまで嫌いになったら、私の好きな人がいなくなっちゃう」など、どこかで聞いたようなあまりにもベタな台詞ばかりを使わせるので残念ながら天才子役のオーラは出ていませんでした。
この台詞と指に塗ってくれたマニキュアくらいでテシクが組織を全滅させるほどの動機になるのかも疑問。
もっと少女と自分の守れなかった妻と子供の思い出を前に出してくれてたら共感できたのにね。

きっと監督は「レオン」のようなストーリーを目指してたと思われるんですが不完全燃焼、「レオン」のような物悲しさもアクション映画を見た後のスカッとしたものもなかったです。

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339931view003.jpg <カット後>

劇中、鬼太郎のような髪型から自分でじょりじょりと髪を短く切るテシク。
彼の、少女を組織から取り戻すという決意や本気出す気合いが感じられるシーンです。
確かに前髪長すぎで前見えんやろって感じでしたもん。
でも私個人としては髪は長い方がかっこいいと思うけど。

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劇場は年齢高めの女性が多くて混んでました。
ラストにすすり泣きのような声も聞こえてきましたが、目玉ごろんなどの残酷でグロいシーン満載、
韓国映画らしいじっとりした映画です。
こんなグロい映画なのに沢山の女性に足を運ばさせて泣かせるウォンビンは、すごい。
   ★★★☆

監督;脚本;イ・ジョンボム 韓国  119分


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X-MEN:ファースト・ジェネレーション [映画【あ行】]

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X-MENは2000年、2003年、2006年の『X-MEN』の三部作に続き、その後ヒュー・ジャックマン演じるX-MENの一人、ウルヴァリン誕生秘話を描いた『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』が2009年に制作されています。シリーズ5作目の今回はその三部作の起源が明らかになる作品。

チャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は強力なテレパシーを使うことができるミュータント。
彼は幼いころ、青い肌で自分の姿を自在に変える事ができる少女(後のミスティーク)と出会い特殊な能力を使う事が出来るミュータント達が自分の他に存在する事を知る。
時は経ち、その後ミュータントについての学位を修たチャールズは幼いころナチに母親を殺され復讐を誓ってセバスチャン・ショウ(ケヴィン・ベーコン)を追うエリック(マイケル・ファスベンダー)に出会う。

後に“プロフェッサーX”と呼ばれ、X-MENを設立するチャールズ・エグゼビアと、最強のミュータントでテロリスト軍団、ブラザーフッドの首領“マグニートー”として恐れられるようになるエリック・レーンシャー。二人の若き日の友情と対立を描いたのが今回のファースト・ジェネレーション。

『X-MEN』と『X-MEN2』の監督であるブライアン・シンガーは製作総指揮に回り、監督はマシュー・ヴォーンとなっています。

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X-MENシリーズは、ヒュー・ジャックマンやハル・ベリーなどの次世代スターを発掘したことでも知られています。
若き日のチャールズに『ウォンテッド』のジェームズ・マカヴォイ。
エリックに『イングロリアス・バスターズ』のマイケル・ファスベンダー。
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変幻自在の青い女ミュータント “ミスティーク”を、『ウィンターズ・ボーン』で本年度アカデミー賞主演女優賞ノミネートのジェニファー・ローレンス。
ビースト役に『アバウト・ア・ボーイ』、『シングルマン』のニコラス・ホルト。
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テレパシーを使う敵のミュータント、エマ・フロスト役に「MAD MEN」シリーズや『アンノウン』のジャニュアリー・ジョーンズ。相変わらず美しいです。
そのボスで邪悪なミュータント集団を率いるセバスチャン・ショウをベテランのケヴィン・ベーコン。

実はアメコミは苦手な方なんです。で、三部作は映画館で観ていません。
漠然としたストーリーのしか知らないんですけど、そんな私が観ても面白い映画になっていましたから前作を知らない方でも大丈夫。だってここから始まるんですからね。
主演のジェームズ・マカヴォイが好きなんですけど“プロフェッサーX”と“マグニートー”は『X-MEN』ではこんなんです。 ↓
(私にはパトリック・スチュアートは『スター・トレック』のピカード艦長でイアン・マッケランは『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフのイメージ。)
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きっとすさまじい製作費がかかっているだろうと思われるVFX映像美。
アメリカ映画ってすごいってところを見せつけられます。
そしてそれに負けないアクションとストーリーの面白さでした。
遅まきながらその後を知るために(^・^; 先の三部作をレンタルせねばと思っているところです。

このシリーズ初見の方も、熱烈なファンの方も、共に満足出来るんじゃないでしょうか。
      ★★★★☆


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アパートの鍵貸します [映画【あ行】]

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TOHOシネマズ梅田「午前十時の映画祭」何度見てもすごい50本(赤の50本)にて鑑賞2011/06/04(土)~2011/06/10(金)公開。

先週に引き続き「午前十時の映画祭」何度見てもすごい50本の鑑賞。
この映画もTVでは見た事があったんですが、さほど素敵でも無いおじさんがシャーリー・マックレーンにテニスラケットでお湯切りをしてパスタをご馳走する不思議な映画としての記憶しかなく・・・。

と、いうのも先週観た『フォロ・ミー』に比べると子供には理解しがたいストーリーだったんですね。

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お話はニューヨーク。
大きな保険会社の平社員バクスター(ジャック・レモン)は、上司に自分のアパートを貸す代わりに出世を約束させる男。頼まれると断れない人がいい男でもある。
そして、保険の仕事よりも誰がいつ部屋を使うかの調整が忙しい。
そんな彼自身は女っけなしなのだけど、密かにエレベーターガールのフラン(シャーリー・マクレーン)に片思いをしていた。
そこにその上司達のそのまた上司の人事部長シェルドレイク氏(フレッド・マクマレイ)が加わってきて、バクスターの出世は確実なものになる。
喜ぶバクスター。
フランに告白しようかと思った頃、部長の相手がフランだと分かりショックをうける。
しかし妻帯者との恋愛に傷ついたフランはそこがバクスターの部屋とは知らず睡眠薬で自殺を図るのだった。

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自分の部屋も自由に使えず寒い公園で過ごして風邪をひき、好きな女の子は自分の部屋で上司の浮気相手、しかも自殺未遂まで。
なんともなさけない男の役を見事に演じるジャック・レモン。
1960年作で丁度50年前の作品です。
その年のアカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞、美術監督・装置賞、編集賞と6部門で受賞しています。

でも50年前のニューヨークってこんな感じだったんですね。
TVのチャンネルを手元のリモコン?でガチャガチャ変える様子が面白かったです。
シャーリー・マクレーンは若くて可愛くて。
勿論『ココ・シャネル』で70歳のシャネルを演じていた時もその面影のままキュートでしたけど。
私が記憶していたシーンは自殺を図った後、フランを自分のベッドで見つけたバクスターがアパートの隣の部屋のドクターに命を助けてもらい、部長に命令されてそのまま看病していた時にフランにパスタを茹でているシーンでした。

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出世の為にズル?する男はその後どうなっちゃうのかはまあ、ラブストーリーの王道通りなんですがこれはハッピーエンドなのかなあ・・で、結末はご想像をという少し余韻を残す終わり方でした。

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是非DVDなどでご鑑賞ください。★★★★☆

監督:ビリー・ワイルダー


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アンノウン [映画【あ行】]

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植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、学会に出席するために、妻エリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)とドイツへやってくる。
ベルリンに着いたマーティンはホテルに着いた時にパスポートを入れた荷物を空港に忘れた事に気づく。妻をホテルに残し、急いで空港に戻るタクシーで交通事故に巻き込まれるマーティン。
病院で目覚めると事故の後遺症で記憶が曖昧になってしまっていた。

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思い出す限りの記憶を手掛かりにホテルに戻るマーティン。
しかし、妻の隣には自分を名乗る見知らぬ男が。
妻も自分を知らない男だと言うばかりか、マーティンを名乗る男(エイダン・クイン)はパスポートも妻との新婚旅行の写真も、インターネットの写真までマーティンになりきっていた。

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自分である証拠が何もないマーティン。
異国では誰も証明してくれる人もなく、曖昧な記憶で自分で自分も疑い始めるが、何者から命を狙われ始める事で正常であることを確信。

病院の看護師が紹介してくれた元秘密警察の男と事故を起こした時のタクシー運転手ジーナ(ダイアン・クルーガー)の助けを借りながら陰謀の狙いを探り始める。

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自分の存在に苦悩する男に『96時間』のリーアム・ニーソン、渋いです。強すぎます。

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妻のエリザベスに2007年放送開始のテレビドラマ『マッドメン』でベティ・ドレイパー役を演じ、一躍脚光を浴びたジャニュアリー・ジョーンズ。
2009年にゴールデン・グローブ賞ドラマ部門女優賞にノミネートされた女優さんでとっても綺麗。私が大好きな女優さん。

マーティンを助けるタクシードライバーに『イングロリアス・バスターズ』のダイアン・クルーガー、これまた美人。そうか、彼女ドイツ人ですものね。

ベルリンが舞台で雪が舞い寒そうな風景が広がります。
カーアクションがなかなか凄くて見ごたえありました。

アクション・スリラーってことなんですが、ラストはあれ?どこかでこんな映画を見たような。
シュワちゃんの映画『トータル・リコール』だったかな。
マーティンの記憶が完全に戻る時意外な展開となっていきますがどちらかというと残念ラスト。
途中までかなりドキドキだっただけに、惜しいかも。(あ、宇宙人オチとかじゃないですので、ご安心を)

  ★★★☆☆

監督は ジャウマ・コレット=セラ

 


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イリュージョニスト [映画【あ行】]

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アニーション映画「ベルヴィル・ランデブー」でアカデミー賞ノミネートに輝いたフランスの鬼才、
シルヴァン・ショメ監督の7年ぶりとなる新作です。

配給はクロックワークス、三鷹の森ジブリ美術館。
この監督は高畑勲や大友克洋など、日本のアニメクリエイターからも絶大な人気を誇る人物。
懐かしくも美しいヨーロッパの風景が水彩画のように広がる映画でした。

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お話は・・・時は1950年代のフランス。
昔ながらの手品を披露する売れない手品師タチシェフの相棒はシルクハットから出てくるうさぎだけ。

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そんなドサ回りの彼が旅で流れ着いたスコットランドの離島は、やっと電気が開通したばかりの片田舎だった。そこで純粋な少女、アリスと出会う。

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貧しい生活を送るアリスは、彼を“魔法使い”と誤解し島を出てついてきてしまう。
不器用な老手品師は彼女に生き別れた娘の面影をみてしまい、 2人は言葉が通じないながらも、
エジンバラの片隅で一緒に暮らし始める。
しかし彼は彼女の夢を何でも叶える事の出来る魔法は使えなかった・・・。

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原作はジャック・タチ。
「ぼくの叔父さん」シリーズを手掛けたフランスの映画監督です。
彼が娘に遺した幻の脚本を基にシルヴァン・ショメ監督が映画化したアニメーションで、この主人公はタチの姿を投影し(ジャック・タチ監督の本名はジャック・タチシェフ)オマージュ映画として作られているそうです。
実際主人公が映画館に入ると、「ぼくの伯父さん」が上映されているシーンが出てきます。
アニメの中に実写が流れるのはなかなか印象的です。

1950年代はロックやTVが広がり始めた時代。
新しいものに夢中な人々にとって手品師なんて時代遅れ。
でもそんな彼でもアリスの前だけでは魔法使いでいられるのです。

しかし、都会の暮らしで彼女の欲しがる服や靴を次々に揃えることは無理、アリスは魔法だと思っているんですから。
タチシェフは売れない手品師である事を伝えようとするのですがアリスには通じません。

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彼女の喜ぶ顔を見るために頑張るタチシェフでしたがやがて限界が訪れます。
そしてアリスにも新しい出会いが。

貧しい生活の中で同じく貧しく暮らす芸人仲間とのふれあいや挫折も語られていき、懐かしくも切ない物語が展開していくのです。
ほとんどセリフらしいセリフもありませんがそれだけにアニメーションの美しさを堪能できる作品でした。

うさぎのその後も気になります。 ★★★★ 

シネ・リーブル梅田にて上映中です。


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英国王のスピーチ [映画【あ行】]

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昨日のアカデミー賞授賞式で作品賞・監督賞・脚本賞・主演男優賞の4冠を獲得しました。

本年度の授賞式では『ソーシャル・ネットワーク』との一騎打ち、なんて言われてましたが『ソーシャル・・』の方は脚色賞・編集賞・作曲賞の3冠を受賞。

『ソーシャル・・』の方は先に観てましたので今日は早速、こちらを観てきました。実は正直、それほど期待はしていなかったのですけどラストはじんわり感動の涙が。戦争をみせるでもなく、恋愛があるわけでもなく、なのに・・・3人の演技が巧すぎるんですね。

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第2次世界大戦より少し前のイギリス。

王家の二男・ヨーク公(のちのジョージ6世=コリン・ファース)はラジオの時代となったその当時、父であり王のジョージ5世に国民に対しスピーチをする機会を度々命じられるが、思った通りに言葉が出てこないことにコンプレックスを抱いていた。彼は子供の頃から吃音があったのだ。

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そんな悩みは厳格な父には全く理解されず、王室御用達の医者達にも治す事が出来ない吃音に、夫を見かねた妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ矯正の専門家ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていこうとする。

ヘレナ・ボナム=カーターは久しぶりに普通の人(あ、王の妻だけど)の姿。『アリス・イン・ワンダーランド』や『ハリー・ポッター』シリーズではメイクで顔が変わってましたしね。

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しかし、少々短気なヨーク公のプライドは高く、相手が王族あろうと自分の教え方を曲げない「オーストラリア人」で「平民」のスピーチ矯正専門家・ライオネルとは喧嘩ばかり。彼に結構酷い言葉を浴びせかけるんです。

しかしライオネルは辛抱強くヨーク公の悩みを聞き、吃音は心理的なもので生まれつきのものではないと理解させ医師ではなく教師のように導いていく。そんな二人の関係が微妙に変わっていく様がなかなか面白く語られます。そのうちに父・ジョージ5世が崩御、次の王で兄のエドワード8世(ガイ・ピアーズ)が恋愛トラブルにより辞任してしまい願ってもいないのにヨーク公はジョージ6世に・・・。

英国王室の裏事情も興味深くて、王が吃音になってしまった原因にも同情して親近感も湧かせてしまう脚本はお見事。

ラストはジョージ6世がコンプレックスを乗り越えて英国国民を奮い立たせ、スピーチの巧なヒトラー率いるナチスとの戦いを宣言するスピーチでクライマックス。二人の友情が身分や立場を超えて永遠のものになった瞬間には涙でした。

監督はトム・フーパー、38歳。

脚本は「最年長のアカデミー賞脚本賞の受賞者となった」と昨日スピーチしていたデヴィッド・サイドラー。父にお前は大器晩成だと言われていたとか。彼の授賞式のスピーチも見事でした。

 ★★★★☆


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おにいちゃんのハナビ [映画【あ行】]

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友人から号泣したというメールが来たので絶対行かなくっちゃ、と思ってました。

シネ・リーブル梅田にて。

16歳の華(谷村美月)は白血病の治療のため入院していたが、退院してきた自宅には引きこもりとなった19歳の兄、太郎(高良健吾)がいた。

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華には友達がいっぱい。体は弱いけど退院してきて自宅療養のはずなのに学校に友達とお弁当を食べるために登校していく。化学治療で髪が抜けてしまい髪の毛はカツラでも明るく過ごしている。

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そんな華の心配は兄。元々は華の喘息の治療の為に引っ越してきたこの土地に馴染むことが出来ず、今では部屋からでさえも出てこなくなった兄に、街に行こうと連れ出したり、新聞配達の仕事をみつけてあげたり、バイトにも一緒に出かけたり。

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太郎も少しづつ行動を始め、町の同窓会の入会を決める。この町には「片貝まつり」という花火大会があり、同窓会でまとまって節目に花火をあげるのだ。最初の花火は20歳。太郎は来年が初めての花火の年にあたる。

そんな矢先に華が再び発病、帰らぬ人となってしまう。バイトも同窓会もどうでもよくなった太郎の成人式の日に華からのメールが届く・・・・。

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難病ものっていうよりも兄妹の絆のお話でした。

華ちゃんは亡くなってしまうと言う事もわかってるけど・・・・そのシーンが近くなるともう込み上げてきて、劇場には鼻をすする音があちこちから聞こえ始めます。

ストーリーは単純ですけど兄と妹の会話に微笑み、泣かされる映画ですね。兄の高良健吾さんの引きこもり青年役が巧くて、彼は本当にこんな人?って思えるくらいです。妹の谷村美月ちゃんも丸坊主姿で頑張っていました。

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お話は実話が基になっていて、この町の花火大会で実際にあったお話。

北国の冬は長くて辛いんです。私も金沢に5年、松本に14年住んでたんですけど、夏の花火は本当に楽しみでした。この町の花火大会は同窓会が集まりそれぞれの節目の年齢で花火を奉納するほかに、家族の長寿を祝ってとか結婚を祝ってとか、子供の成長を祈願してといったような願いを込めて個人がそれぞれ費用を出して花火を奉納するのだとか。ラストの華の為の花火をみるころには涙で目が痛くなってしまってました。

兄妹の、親子の、友人の、近所の人たちの・・・愛が沢山詰まった花火でした。かなり泣けますのでハンカチは必ず持って行ってくださいね。   ★★★★

引きこもりのご家庭って多いんですよ。私の友人宅もそう。そして、私の花火は、家族の花火は何色なんだろう?って考え、寝る前に別の友人には号泣したってメールを出しました。^.^

監督;国本雅広

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山下清氏の長岡の花火。この絵も浮かんできたので・・・、おまけ。


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