SSブログ
映画【さ行】 ブログトップ
前の10件 | 次の10件

スターウォーズ『フォースの覚醒』  4DX3D [映画【さ行】]

poster2 (2).jpg

新しいスターウォーズ、やっと観てきました。

「フォースの覚醒」ってサブタイトル通り、新しい主人公がフォースの使い手になっていく物語。
実は私、スターウォーズはあまり詳しくはありません、というより初心者並の知識です。

どのくらいわかってないかというと、観終わって
「あれ?なんでヨーダ出てこないの?」(注:お亡くなりになっています)
「ダース―ベーダ―ってどうなっちゃったんだっけ?」(注:お亡くなりになりました)
と頭をひねってしまうレベルです。ファンに投げ飛ばされそうですね。

なので「スターウォーズは今まで観たことも無いけど今回は観たい、でも話についていけなかったらどうしよう?」とお悩みの方にも声を大にして言いたい「大丈夫よ」、と。
初心者にもとってもわかりやすく作られています。

ただ「あ、ハン・ソロ出た~!」
「おお、この宇宙船はミレニアム・フアルコンじゃないかぁ?」
「レイア姫、やだ老けたわね・・」
という懐かしさと興奮が欲しければ4.5.6を観ていった方がいいです。(私もこのくらいはわかるのです)

今回のスターウオーズの面白エピソードとしましては東京新聞の昨年末の12月20日朝刊(公開2日後ですね)に登場人物の相関図が載せられていたそうで、それをみたファンが「やめろ、ネタバレだ!!」と怒って炎上したそうです。

血縁関係も登場人物も長いシリーズになるとかなり複雑ですし少しでもわかりやすくなればと良かれと思って東京新聞さんは企画したんでしょうね。
でも余計な人の名前も書いちゃったんです、東京新聞。
確かにそれ書いたらネタバレですけど、悪気はなかったとおもいます。
ただきっと書いた人はファンじゃなかったって事でしょう。

sw_tfa_sub_01_large.jpg 

さて、そんなことも話題となってしまうスターウォーズシリーズなんですがジョージ・ルーカス監督の制作総指揮、ルーカスフィルム社の制作で、ルークが主人公の3部作(4・5・6)が最初に作られて、その後アナキン(=ダース・ベーダ―)主人公3部作(1・2・3)が作られ、完結しておりました。

昨年の2015年、完結して10年後になるんですけど、新ヒロイン・レイを主人公とした新シリーズ3部作が始まりました。
最初に作られた「4」が1977年ですから今から38年前、「6」(=ジェダイの帰還)からだと32年前となっています。
今回は「6」の30年後。
ハン・ソロやルーク達を演じる俳優さんには同じ時間が経過しています。
年齢を感じる主人公たちにも長い歴史が流れているのね、その間なにが起っていたのかしらと興味が湧いてきます。

今作からルーカスフィルムはウオルト・ディズニー・カンパニーに買収され、監督は世紀のヒットメーカーと呼ばれるJ.J.エイブラムス監督に変わりました。
なので前の6本とは制作も監督も違うというわけです。

旧作フアンもいかに満足させられるかがシリーズの鍵なんですけど下りたルーカス監督本人が本作を「ファンを喜ばせるために懐古趣味をアピールしている、嫌いだ」と批判した上、「私はスターウォーズを奴隷業者に売り渡してしまった・・・」と発言したことも話題となりました。

売りとばしといてそりゃないやん、と思いますけどさすがにあとで発言は撤回。
スターウォーズの一番のファンはルーカス監督だと考えれば新作の出来上がりに満足できなかったんでしょうね。

sw_tfa_main_large.jpg 

さてストーリーの詳しいレビューは他の方のレビューを読んでいただくとして、今回は初チャレンジしてみた4DX3Dの事を書いちゃおうと思います。

大阪・吹田市の万博公園に昨年11月にエキスポシティがオープンしました。
体感型水族館やレストラン、ショップなどを融合した大型複合施設なんですけど、そこに4DX3Dを備えた109シネマズ大阪エキスポシティもオープンしたのです。

行ってみたいとは思っていましたがいつも4DX3Dだけは売り切れ。
ですがついに体験してきました。

sw_tfa_sub_03_1_large.jpg 

4DX3Dとは3D眼鏡をかけることで飛び出してくるような立体感がある映像を楽しめる3D機能に加えて、座席が揺れたり水しぶきがかかったりという動きも体験できる、遊園地のアトラクションのような映画です。
遊園地なら20分くらいなんでしょうけど映画の上映時間2時間強をずっと飛び出した画像で揺れて観ることになります。 

料金ですが通常料金だと大人3200円。(通常料金1800円+1400円)
レィースデー(水曜)やファーストデー(1日)等割引日なら2500円。(1100円+1400円)まあまあなお値段ですがデートなら盛り上がって良さそうですね。

◆座席…かなり揺れます。たえずガタガタ動いています。
 上下、左右、前後に揺れるので急上昇する気分が味わえます。

◆風…両耳の後ろあたりからプシュ!と強い風がきます。
 私は髪が長いのですが風が来るたびに視界が自分の髪で邪魔になります。
 女性は観る前にゴムでくくるのをお勧めします。

◆水…水しぶきが顔にかかります。
 水は嫌よという方は止めるスイッチがあるらしいので初めに切っておけば大丈夫みたい。

◆香り…今回は感じられませんでした。
 緑の惑星タコダナでは草の匂いが感じられたらしいのですが・・・。

◆煙が発生するらしい…霧が出てました。これのことかな。

◆フラッシュ…劇場に時々閃光が走ります。

◆雪…雪のシーンがありましたのでその毎に数回降ってきました。これはなかなか綺麗です。
 スクリーンの前に降るのでスクリーンの大きさより広い範囲で降ってくるという感じです。

◆泡は今回はよくわかりませんでした。

観終わってから思うのはトイレには始まる前に必ず行っておいた方がいいです。
途中退席は難しいです。
それと絶えず揺れるのでポップコーンや飲み物は持ち込まない方がいいです、飲んでる暇もありません。

主人公レイとダース・ベーダ―後継者との思考を読みとり合うシーンなど、心の動きにも緊張感が体感できます。

背中にも仕掛けがあって座席がドンドンと後ろから押してくるのでこれはちょっとびっくり。
100㎝以下のお子さんは視聴できないのは頭殴られることになるからかな。
120㎝のお子さんは保護者と一緒なら鑑賞できます。膝にのせたりチャイルドシートは禁止です。

それと妊娠中の方、車いすの方、ご年配の方、体に疾患のある方、体調が悪い方、お酒を飲んでいる方、車酔いしやすい方、身体、精神に敏感な方もダメって最初に注意事項が出てきます。
料金にはちゃんとシニア料金もあるわけだしネットで席をとれるわけだし、どこからをご年配とするのか?とおもいました。結局は自己責任になるんでしょうかね~。

最後に、座席は前の席の方が雪も匂いも体験がよりよく出来そうです。
雪が落ちてくるのはスクリーンの前だけなので近い方か良さそう。
私も次があれば座席は一番前でにしたいと思います。

最後に疑問が一つ。球体ドロイド BB-8はなかなか可愛いんですけど、なんでレイだけBB-8の機械音の言葉がわかるのかしら?
次を観たらわかるのかな。楽しみに待つとしましょう。 ★★★★ 


nice!(6)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

007 スペクター [映画【さ行】]

poster2.jpg

前作「スカイフォール」も劇場で観たんですがたしか〝M”が死んじゃった、くらいしか覚えていなくてお話についていけるかなと思いましたけど大丈夫でした。(でもこれからご覧になるなら観ていた方がいいとは思います。)
ダニエル・クレイグのボンドも今回が最後と言われています。
2012年のロンドンオリンピックでも女王陛下をエスコートした、今やジェームズボンドといえばこの人、残念ですね。

spectre-main_large.jpg 

ストーリーはメキシコシティの『死者の日』から始まります。
骸骨のパレードやドクロの扮装であふれかえる祝日、大勢の人々であふれかえっている街中をすり抜け現れるジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)。
 

やがてホテルの部屋から抜け出したボンドは屋上を歩き、隣の建物の部屋にいる男たちを銃撃。
この男たちはスタジアムの爆破テロを計画しているのですがその爆発物が引火、建物は大爆発して倒れ、そこから逃げる男を追いかけ、男を助けるために着陸したヘリコプターに乗り込み空でも大乱闘。
男の指にはめられていた指輪を抜き取り、男は外に突き落とす。
指輪に刻まれている印は黒いタコの紋章… 。ここで主題歌が流れます。

本部に戻ったボンドは上司のM(レイフ・ファインズ)にメキシコシティでの責任を問われ、しばらくの間は謹慎処分と告げられます。
実はメキシコシティでの出来事は前作の「スカイフォール」で殉職したM(ジュディ・デンチ)の遺言だったのですけど現在の上司Mには内緒です。
謹慎なんて言われてもしるもんか、引き続き秘密に動くボンド。
やがてボンドは世界中でテロを企むスペクターの正体を暴き、戦うこととなっていきます。

photo5_large.jpg 

大作ですから画像が美しいのは当たり前。
ストーリーがしょぼくてなんでしょう、この残念感。

初っ端のヘリでのアクションはすごいですよ。
ヘリもでんぐり返りのアクロバット、落っこちないのが不思議なくらいですごくヒヤヒヤするんですが、祭りから遠くない上空で、忍ぶのが仕事のスパイなのにど派手すぎるよ007、そりゃMが怒るのも無理はない。

上司に怒られた後はボンドカーが登場、この車がすごくかっこいいジャガー。
だけど実は007のじゃなくて009の車だったんだって。
でもこっそりぶんどってローマへゴー。
ヘリで殺した男の未亡人(モニカ・ベルッチ)と会って情報を引き出します。

ローマではもちろんカーアクション。
追われるボンド。車の後ろに装備された機関銃はボタンを押しても弾が無くて起動しません。
お次は音楽機能装置って…そんなのジャガーじゃなくても軽自動車にもついてるよ?
ここは笑うところなのかな?
あとは火炎放射器と運転席から脱出出来る装置(パラシュート付き)とか、小学生の想像並でしょぼすぎる。
しかも脱出後はあっけなく川にドボン水没させちゃうし。(^'^) 

photo4_large.jpg 

壮大な祭りあり、雪山あり、砂漠あり、ローマの石畳あり。
景色は壮大で綺麗ですが各国を股にかける一流スパイっていうのは散々トム・クルーズに見せてもらってるので目新しいこともありません。
ボンドガールも上品な美人だけどミステリアスでもなく、助けるどころか彼女に助けられて、一人で帰らせては人質にされて。
縛られたヒロインの周りにはぐるぐるにめぐらされた爆弾のワイヤーが~、ピンチ。
でも切ったら爆発するんじゃないのかい?手をひっぱって逃げるだけなんてそんなアホな。
そしてラスボスを乗せたヘリを拳銃で撃って落とすかあ?とラストにはもうがっかり。

封印されたボンドの秘密とスペクターの関わりはたいした驚きも無く、せっかくアカデミー賞俳優のクリストフ・ヴァルツを悪役に据えてるのに、え、そこが恨みの根元?と小物感がぬぐいきれません。
全てのエピソードが最初はドキドキしても長くは続かず、あっさり終了してしまいます。
美女モニカ・ベルッチも変な役に使われてるのね。 ★★★

監督:サム・メンデス 

 

 


nice!(16)  コメント(21)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

セッション [映画【さ行】]

poster2 (1).jpg

アメリカ映画です。

すごい。
出だしからまるでホラー映画のよう。
一人学校でドラムを練習するニーマン(マイルズ・テラー)に話しかけてくるスキンヘッドの鋭い目の男。
このジャズの名門校一の鬼教師、フレッチャー(J・K・シモンズ)だ。

話しかけられても上手く返事をすることすらできないニーマン。
話しも途中で立ち去る教師。
でもその日から学校で彼からの視線を感じるようになる。

m0000000765_sub4_large.jpg

やがてニーマンが学ぶ初級クラスに入ってきて、いきなり指揮を始める鬼教師。
クラスのメンバーに少しづつ演奏させてはケチをつけ、最後にニーマンだけを自分のクラスにスカウトしていくのだった。

19歳のニーマンは夢があった。
偉大なドラマーになりたい。
家族からも自分の音楽の才能を認めてもらいたい。
可愛い彼女も欲しい。

そんな時に鬼教師に声をかけられて気分も上がってしまう。
なんといっても名門校の一番のクラスに入れるのだから才能はあるはず。
思い切って好きだった女の子にも声をかけてみると付き合ってもらえるようになり、いいこと続きだ。

でも鬼教師が指揮する最高峰クラスは軍隊の様なクラスだった。
罵声を浴びさせられ、誰もが下を向いて口答えもできない。
初めて演奏するニーマンもテンポがずれると頬を殴られ、涙を流しても許してはもらえない。

ライバルを蹴落すために、自分が認められるために、ステックを持つ手からは血を流しながら練習を続けるニーマン。
やがて自動車事故を起こして血だらけになってもコンペティション会場へ向かうニーマンは狂気の形相となっていく。

m0000000765_sub1_large.jpg

暴力と飛び散る血と汗で息が出来ないくらいの緊張の連続です。

精神がおかしくなるくらい相手を追い詰める鬼教師に驚愕。
そしてそんな彼に歯を食いしばってくらいつくニーマン。

今年のアカデミー賞では鬼教師役の J・K・シモンズが受賞していますが納得の演技です。(他、編集賞と録音賞との3部門受賞。)

主人公が交通事故に合うシーンもうわっと息を飲んでしまいますが、そんな事故シーンも忘れてしまうほど最初から最後まで怒涛の展開。
これ、音楽映画なんだよね?
傷つき一度は辞めてしまいそうになる主人公。
戦う相手に何度も嘘で陥れられ、憎み憎まれ、でも突き抜けるような演奏を前にして恨みも痛みも総て吹き飛んでしまうという圧巻のラストには驚きです。

なかなかこんな感動は味わえません。
震えます。これは近年一番の映画かも。★★★★★

監督:デミアン・チャゼル。
監督の高校時代の体験が元になった映画なんだとか。すごい体験しているんだね。


nice!(16)  コメント(22)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

ジャージー・ボーイズ [映画【さ行】]

poster2.jpg

ミュージカルみたいなお話だわと思いながら観終わって調べたら思いっきりミュージカル原案の映画でした。
トニー賞4部門受賞の大ヒットブロードウェイミュージカルの映画化です。
主人公のフランキー・バリを演じるのも同トニー賞で主演男優賞を獲得したジョン・ロイド・ヤング。
彼の頭のてっぺんから突き抜けるような高音はすごい。

349344_004.jpg

出演者がいきなり画面に向かって自分の想いを話しかけてくるという手法に最初はギョギョっとしてしてしまいます。
この映画では何回か話しかけられますけど、確かウディ・アレンの『人生万歳! (2009)』でも同じように主人公が画面に話しかけてきましたっけ。
印象的だけど違和感はありますね。でもミュージカルならありです。

349344_001.jpg

1960年代に活躍し絶大な人気を誇ったという“ザ・フォー・シーズンズ”の結成から今を描くヒューマンドラマは始めはストーリーがゆったりのんびり眠くなるような速度で進むんですが後半、バンド名も決まりヒット曲を出す頃からはどんどん面白くなってラストは感動で目頭が熱くなってしまいました。
ボーカル・フランキーの人生は下積み、栄光、結婚、親子関係、友情、死、別れ、挫折、借金!そして再生。
各所で名曲が流れ、不良少年だった主人公たちの人生の絶頂期と絶望が語られ10代からおじいちゃんになり風貌も変わります。
そしてフランキーが友人の莫大な借金を抱え込むその潔さには頭が下がります。

ミュージカルらしく、エンドロールではラストに若返った姿で出演者全員が現れ歌い出すのです。
舞台なら立ち上がって思いっきり拍手ですね。

jp-pub-photosub3-jrsy_large.jpg

クリストファー・ウォーケンがメンバーを助けるギャングの親分で出演しています。
最初のセリフで「軍隊に入るかギャングになるか有名になるかしかこの街は抜け出せない」と語っているので彼の演じる優しいギャングの姿も理解できます。
例えば“ザ・フォー・シーズンズ”よりも少し古いけど同じニュージャージー出身のフランク・シナトラとギャングとつながりもこのお話に語られるようなことだったのでしょう、複雑なショービジネスの裏をのぞかせてもらえます。

349344_002.jpg

イーストウッド監督の若かりしころのお姿がちらっと映るのもサービス精神が旺盛な感じでした。
80歳を超えたからこそこんなラストの映画が撮れるのかとも思います。
“ザ・フォー・シーズンズ”を知らなかった私ですがミュージカル好きにはたまらない1本になると思います。
超・おすすめ! ★★★★★

メイキング映像


nice!(9)  コメント(12)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

それでも夜は明ける [映画【さ行】]

poster2.jpg

実話を元に映画化されたものです。
本年度アカデミー賞では作品賞、脚色賞、助演女優賞(ルピタ・ニョンゴ)を受賞しています。

南北戦争勃発が1861年なのですが更にその20年前のお話になります。
1841年、奴隷制廃止以前のニューヨーク。
生まれながらに自由の権利を持つ黒人音楽家ソロモン(キウェテル・イジョフォー)は、ある日、仕事を紹介すると言い近づいてきた白人の男たちに騙され気が付くと鎖につながれていた。
自分は「自由証明書」を持っていると何度言っても聞き入れられず奴隷として南部に売られてしまう。
拉致した男たちは黒人を見つけては拉致して奴隷商人に売り、奴隷商人たちもそれを知って買っていたのだ。

やがて売られたソロモンはプラットと名前を変えられ、お屋敷で働かされる。
生きる為に、愛する妻や子供たちにもう一度会いたい一心で奴隷として生き抜くソロモン。
バイオリンが弾けて頭の回転も速いソロモンはお屋敷の主人(ベネディクト・カンバーバッチ)からは重宝がられるが、使用人の白人からは目の敵にされてしまう。賢い奴隷は妬まれてしまうのだ。

その妬みから殺されかける事件が起こり、次の屋敷へと売られ綿花農園の奴隷となるソロモン。
ここの主人は狂信的な選民主義者エップス(マイケル・ファスベンダー)だった。
エップスは黒人を人とは思わず、自分の気分で扱う恐ろしい男だった。
綿花の取り入れの悪い奴隷は容赦なく鞭打たれ、逃げることも、助けを求めることも出来ない毎日。
そんな彼を偶然救うのは12年の歳月を経て偶然巡り合った奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バス(ブラッド・ピット)だった。

sub3_large.jpg

とても絶望的な映画です。
でも数日間頭に残ってしまう、そんな映画でもあります。
少し前に観た『大統領の執事の涙』もいい映画なのにアカデミー賞にノミネートすらないのはどういうことなんだろうと思いましたがこちらの壮絶さにはかないません。
「風と共に去りぬ」で観たのどかな南部の綿花畑とは全く違う風景が広がる映画。
この映画を観ちゃうと大好きな「風と・・・」で主人公のスカーレットがメイドに「まったくお嬢様は」と怒られてばかりのシーンが信用できなくなってしまうほどでした。

英国人の黒人監督スティーブ・マックイーンが映画化。
映画化をするにも勇気が必要だったに違いありません。
原作は1853年出版のソロモン・ノーサップの自叙伝です。 ★★★★

 

余談ですが、米国の映画情報サイト「TC Candler」が発表した「世界で最もハンサムな顔100人」のランキングにこの映画に出演する4人の俳優がランクインしています。


1位のマイケル・ファスベンダーはソロモンを一番苦しめる非常な農場主のエップス。

無題.png

ソロモンを救うブラッド・ピットが8位。この映画の制作にも関わっています。

sub2_large.jpg

ソロモン役のキウェテル・イジョフォーが28位。

main_large.jpg

ソロモンを最初に買う農場主のベネディクト・カンバーバッチが98位。

thumb_400_08_px400.jpg

今を時めく男優が出演する映画でもあります。


nice!(7)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

ゼロ・グラビティ [映画【さ行】]

img_428140_53940787_0.jpg

もうすぐ決まる第86回アカデミー賞、今年も楽しみですね。
そのアカデミー賞で『アメリカン・ハッスル』と『ゼロ・グラビティ』が最多の10部門にノミネートされています。
昨年末より公開中の『ゼロ・グラビティ』をIMAXで少し前に観てきましたがさすがの映画でした。

gravity01.jpg

そこは宇宙空間。
医療技師を務めるライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)はスペースミッションは初めての参加。
ベテランの宇宙飛行士で指揮を務めるマット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)と共に宇宙空間での船外活動を行っているところにヒューストンの管制から膨大な量の宇宙ゴミが高速で接近しているため船内に避難するよう緊急連絡が入る。
ロシアが自国の衛星を破壊したところ、宇宙ゴミとして拡散してしまったのだ。

船内に避難できずにいたライアン達に宇宙ゴミは容赦なく襲いかかり宇宙空間に投げ出される2人。
パニックに陥るライアンは宇宙服の酸素も少なくなっていく。
マットの冷静で的確な指示でライアンは助かるものの残りの酸素はあとわずか。
ヒューストンに連絡を試みても無線はつながらず応答がない。

2人は頭部を宇宙ゴミが貫通して死亡した同僚の遺体を回収しスペースシャトルに帰還するが、シャトル自体が大破しておりシャトルの作業員の遺体が無重力で漂っていた。
2人はスペースシャトルをあきらめ、ISS(国際宇宙ステーション)に向かうことを決めるのだが・・・・。

AR-AD736_Gravit_G_20130926172047.jpg

宇宙の映像の美しいこと。
画面に大きく広がる闇の中に漂うふたり。
観てる私の周りも空気が薄くなってしまうような前半のふたりの演技には圧倒されますが、更に後半はサンドラ・ブロックの一人芝居になっていきます。
ふわふわと浮いた無重力の世界をどうやって撮影したのかも不思議です。
宇宙飛行士のマットを演じるジョージ・クルーニー、今回はとてもいい役です。
こんな人いるのかしら・・・頭も良くて判断力もあってライアンをジョークも交えながら励まし、命を救って。

jp-pub-photosub2-gvty_large.jpg

ISSにたどり着いたふたりにも次から次に事件は起こります。
まさに手に汗を握る展開。
宇宙空間で開くパラシュートに引っかかって助かる場面では、なぜここにパラシュートがあるのかと思ったりもしたんですがラストに「なるほど」と思うシーンもあり、宇宙の事がよくわかってない私も納得。
そうよね、地球に帰る時はパラシュートが必要なのよね。

20131220192011.jpg

実は幼い娘を事故で失っているライアンは無意味な人生を生きているという設定。
八方塞がりの宇宙で一度は死を受け入れ諦めてしまうライアン。
でも音もなく暗い宇宙空間で彼女を励ましてくれたのは・・・。

中国の宇宙ステーションは漢字表記ってほんとかな~?なんて思いつつ、こんなすごい映画は大きな画面で体験出来てよかったととても満足になりました。
出来ればもう一回観てみたいです。

ヘルメットを脱いだ時にショートカットのサンドラ・ブロックの美しさににハッとさせられました。
他の主演女優賞ノミネート作品は

エイミー・アダムス 『アメリカン・ハッスル』
ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』
ジュディ・デンチ 『あなたを抱きしめる日まで』
メリル・ストリープ 『8月の家族たち』

他のはまだ観ていませんけど、もしかすると再び栄冠はサンドラに輝くかも。

  ★★★★★

 監督;アルフォンソ・キュアロン


nice!(5)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

そして父になる [映画【さ行】]

poster.jpg

カンヌ国際映画祭の審査員賞受賞で話題になった是枝裕和監督の『そして父になる』を観ました。
公開して一か月近いのですが思った以上に混んでいました。

野々宮良多(福山雅治)は仕事第一のサラリーマン。
専業主婦の妻みどり(尾野真千子)に来年から小学生になる6歳の息子・慶多(二宮慶多)を任せっきりだ。

慶多の小学校受験が済んだ頃、息子が産まれた病院から重大な知らせがあると呼び出しが入る。
それは、「息子さんは産まれた時に取り違えられていました」という驚く内容だった。
取り違えられたもう一組の家族、斎木雄大(リリー・フランキー)・ゆかり(真木よう子)と病院を通じて対面し、「子どもの将来のために結論を急いだ方がいい」という病院の提案で交流を始る。
今まで育ててきた息子が他人と知らされ、血縁を取るべきかを悩む良多だった。

345678view004.jpg

是枝監督の映画は2004年の『誰も知らない』以来の鑑賞でした。
主演の柳楽優弥くんが14歳で度カンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞し話題になったこの映画は、母親が父親の違う子供を次々に産んで籍にも入れず、籍が無いため学校にもいかぜず、子供の存在すら隠して育て、そのうちに子供たちを置き去りにして恋人と暮らすために失踪、長男が弟や妹を世話をしていくうちに悲劇的な結果が訪れるという巣鴨子供置き去り事件という実際に起こった事件を映画化した衝撃的な内容でした。

『誰も…』は本当に驚く内容だったのですが今回も親子がテーマ。
良多の父親としての葛藤を中心にお話は進んでいきます。

良多は仕事で社会に認められてそれなりの収入を妻子に与えることで幸せを実感しています。
よくいますよね、こういうタイプ。ちょっと昔のお父さんみたい。
仕事で忙しいので子供の事は全部奥さんに任せてます。
だから奥さんに「お前は今までわからなかったのか?」なんて平気で言えちゃうんです。
そしてお金で息子を二人とも引き取ろうとして相手に驚かれてしまう嫌な男です。

345678view003.jpg

一方、リリーパパは子供と一緒に遊んだりお風呂に入ったりと福山パパとは対照的な父親として描かれています。電気屋ごときじゃ子供は幸せには出来ないよと良多には下に見られています。

そして当時悪意で両家の赤ちゃんをすり替えた看護師の(時効で罪に問われず)複雑な家庭事情、良多自身の父親とのうまくいかなかった子供のころの関係やトラウマなどがそれぞれきっちり描かれているので感情移入出来てわかりやすいです。
345678view002.jpg

一方今まで育んだ愛情を選びたい母親みどり。

結局良多は悩んだ挙句に子供を交換する事を決めます。
その理由を「10年後にはわかる」と息子たちに説明しないのが気になりました。
子供だからわかんないだろうじゃダメだと思うけどな。

自分だったらどうするのか、とか自分が子供の立場ならどうしてほしいのかとか。
二人の息子たちがそれぞれ幸せに育っていただけに大人に振り回されるのが可愛そうに思えます。
ラストがきてもその後を考えさせられる映画でした。
観た人にはそれぞれの受け取り方がありそうです。

 ★★★★

妻みどりの母親に樹木希林、良多の父親に今年5月に亡くなった夏八木勲。脇にも名優揃いですね。


nice!(5)  コメント(7)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

謝罪の王様 [映画【さ行】]

up_1988826.jpg

阿部サダヲ好きの友人が「観たい」というので一緒に鑑賞。
『舞妓 Haaaan!!!』『なくもんか』の水田伸生監督、宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ主演トリオなのだそうでずがこの二つは観ていないので比較が出来ません、すみません。

345649view004.jpg

架空の職業「謝罪師」を生業とする男・黒島譲(くろしま ゆずる)。
謝る時は人は誰でも主人公ってことで様々な事件を謝罪のテクニックを駆使して解決していきます。

345649view013.jpg

まずはヤクザの車に追突した帰国子女の典子(井上真央)のケースから。
めちゃくちゃな運転で事故った典子。でも謝るのはイヤ。

相手のヤクザから法外な賠償金を要求され黒島にトラブル収束を依頼。
見事に解決してもらったことを機会に典子は黒島のアシスタントに就職しちゃいます。
ピンクのレオタードで謝罪の土下座を披露する典子(右)。
これはNHKのラジオ体操のパクリかしら。

syazai_sub1.jpg

その後、下着メーカーに勤める軽薄セクハラ男の岡田将生のケースや、大物俳優夫婦の高橋克実と松雪泰子の離婚問題のケース、更に軽薄セクハラ男の弁護士竹野内豊が典子と絡んできたあたりまではとても面白かったのです、が。

345649view005.jpg

マンタン王国というどっかで聞いたことがあるような、いや絶対〇ー〇ン王国でしょって国への国家的謝罪のケースになってくるとお話は失速ぎみになります。

345649view016.jpg

日本では謝罪といえば土下座が最大級。
「たとえ地べたを這いつくばっても、土下座をしてでも、伊勢島ホテルを守り抜いてみせます!!」って言ったのは半沢直樹ですけどね。
マンタン王国では土下座は侮辱の意味に変わってしまうという展開になってきます。
お国が違えば謝り方も変わる。

土下座以上の謝罪を黒島はどうプロデュースしていくのでしょう。

それにしてもマンタン王国のセットってすんごい手抜き。
ホームセンターでブロック買ってきて積んで白いペンキ塗ったら作れそうなんです。
これ見たら〇ー〇ン王国怒るよね。

345649view018.jpg

別々dと思えた事件は最後に実はつながっていくという展開は面白かったです。
でも「わき毛ボーボー」と踊るのを何度もやってるのを見てるのはちょっと辛かった・・・。

345649view006.jpg

竹野内豊さんにまで「わき毛ボーボー」をやらせるの。泣。

この「わき毛ボーボー」は映画では大事な謝罪メッセージだったんですけど、台詞のインパクト強すぎてラストがよくわかんない印象になってしまったような感じがします。

そしてよくわかんなかったラストのあとにEXILEとE-girlsの歌が延々と流れます。
これはお話のオチなのかと真剣に聞きましたが関係は全く無かったので、何を言いたい映画だったのか全くわかんなくなってゆきました。泣。

 
黒島が謝罪師になるきっかけを作ったラーメン屋職人にEXILEパフォーマーMATHUさんが出演しています。
EXILEの踊りと歌が始まらなければ気づいていません、私。  
井上真央ちゃんは今までの印象よりクールな女性を演じてましたけどいい感じでした。  ★★★


nice!(4)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

少年H [映画【さ行】]

 T0013264p.jpg

昭和初期の神戸。太平洋戦争前後の子供から見た日本の姿です。

344301view007.jpg

母の編むセーターに「H」のイニシャルを刺繍された肇(吉岡竜輝)のあだ名はエッチ。
父は洋服仕立て職人、盛夫(水谷豊)。母はキリスト教徒の敏子(伊藤蘭)。
おしゃべりで泣き虫の好子という妹もいます。

344301view001.jpg

母は熱心なクリスチャンで襖に聖書の言葉を張り、家族一緒に教会に通い、子供たちにはナイフとフォークで食事を出します。
父の仕立てのお客は外国人も多く、肇は神戸の居留地に連れて行ってもらっては父の仕事の様子や外国人たちとのやり取りを見て育ちます。

344301view003.jpg

そんな両親に外国への偏見もなくのびのびと育てられた肇ですがやがて時代は戦争に突入。
子供たちの通う学校にも戦争の暗い影は忍び寄り、肇は母がクリスチャンであり外国人と付き合っているということでいじめを受けたり、得意の軍艦の絵を描いてもスパイと言われます。
思っていることも素直に口に出来ない時代。
中学校に入学しても教わるのは敵を殺す為の軍事教育ばかり。

やがて外国人との付き合いを疑われた父が警察に連れていかれたり、近所の仲良しのお兄ちゃん(小栗旬)が思想犯として特別高等警察に逮捕されてしまったり、役者だったお兄ちゃん(早乙女太一)は出征を嫌がり逃走のあと首つり自殺、妹の疎開と次々に事件は起こり、そして神戸の街は爆弾が落とされ大空襲の炎に包まれていくのです。

344301view004.jpg

戦争という状況下、少ない情報の中で答えを欲しがる息子にお父さんは丁寧に答えます。
なにが正しいか、やがて戦争が終わった時どう生きていかねばならぬのか。
相手を恨んだり怒ったりするよりも相手の身になることなどを優しく語る姿はこれそ理想のお父さんです。
自分がスパイ容疑で警察に拷問を受けていても、原因の絵葉書の秘密を知る友人をなじって怒鳴り込みに行こうとする息子を引き留め「恨んじゃダメだ、そこからは何も始まらない」と諭す父にくらっときました。

344301view011.jpg

原作は1997年に刊行された瀬尾河童さんの自伝小説でベストセラーの「少年H」。
英語版、台湾版、韓国版、中国版も出版されて、中学校2年生の教科書にも収録されています。

私がこの映画を観たいと思ったのはたまたまTVで瀬尾河童さん出演のトーク番組を見たこと。
映画の話はは全くしてなくて、瀬尾さんが偶然舞台美術家になったきっかけやその後フジテレビに就職、「夜のヒットスタジオ」などの美術監督をやっていたころこのお話ばかりだったんですがとても面白かったのです。
映画を観終わった今考えるとこの時のトークは映画の後日談だったというわけなのですけど。

神戸の大空襲のシーンでは落ちてくる爆弾はリアルでこんな事になるのかと驚きました。
それを布団やバケツの水で消し止めようとする肇。
戦争って矛盾だらけ。

344301view005.jpg

自伝小説の映画化ということですがあまりに正直で立派な父親の姿に大人ってどんな時代でも背筋を伸ばして子供の手本にならなきゃと思わせてくれる映画でした。
主人公一家の微笑ましい姿に戦争映画ですが悲惨さは控えめですのでお子さんと観ても良いと思います。  ★★★☆

監督;降旗康男


nice!(8)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

終戦のエンペラー [映画【さ行】]

 img_166966_10979737_0.jpg

1945年8月15日、終戦。黒くどこまでも焼け野原が広がる東京。

8月30日に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の司令官ダグラス・マッカーサー元帥(トミー・リー・ジョーンズ)が日本に上陸し日本統治が始まる。

344808view001.jpg

マッカーサーは戦後処理として日本文化に精通している部下、ボナー・フェラーズ准将(マシュー・フォックス)に戦争犯罪人の一斉検挙とそれぞれの戦争犯罪の有無の調査を命じる。
特に慎重に行うのは天皇(片岡孝太郎)に対する戦争責任の立証だった。
もし天皇が逮捕、裁判、処刑された場合、日本国民への影響はどうなってしまうのかも考慮しなければならない。

同時にフェラーズ准将には大学時代に知り合った日本人の恋人・あや(初音 映莉子)がおり、日本の静岡にいるはずの彼女の安否も気がかりだった。

344808view007.jpg

マッカーサーがフェラーズに与えた期間は10日間。

多くの責任者の中からフェラーズは東條英機(日野正平)、近衛文麿(中村雅俊)、木戸幸一(伊武雅刀)、関屋貞三郎(夏八木勲)ら容疑者と会い天皇の戦争責任についての聴取を行っていく。

しかし証言は聞かれたものの残された証拠は無く、終戦に尽力されたという役割が証明できない。
天皇の戦犯容疑を晴らしたいフェラーズだが、具体的証拠の無いまま最終調査報告書をマッカーサーに提出する。

やがて、調査書を読んだマッカーサーは、天皇の人物像を見定めようと、フェラーズに天皇との面会を設定するよう命じる。

OK昭和~1.JPG

マッカーサーと昭和天皇が並んだ、有名なこの写真を撮るあたりが映画のクライマックス。
この後、天皇とマッカーサー(通訳もいますが)と二人の会談となりますが、胸が詰まってしまいます。
普段、愛国心というものを感じずに過ごしている私なのですが、オリンピックやスポーツの国際試合を観てるとむくむくと湧いてくる感情、そんな時はやっぱり日本人なんだなあと思いますけど、この映画にも同じような感情が湧いていくのを感じてしまうのです。
ハリウッド映画もここまできたのかと驚いてしまいました。

344808view002.jpg

日本人が天皇に抱く感情は理解は出来ないけれど国民の敬愛を一身に集める存在であることは理解できる。
その天皇を裁いて混乱を招くより、利用して行く方が得策、そんなマッカーサーの思惑、彼はやがて大統領選挙にも出馬を狙っていたということも語られて・・・なるほど、そういうことだったんだと思ったり。

よく夏にTVで放送される特別番組やドキュメンタリー、ドラマなどで「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び・・・」という陛下の玉音放送にまつわるクーデターは知っていましたが、映画ではマッカーサーが乗る車にくるくると順番に後ろ向きななってお顔を観ないようにして敬意を示す日本国民たち・・・軍人たちも、が映ります。
これは「天皇陛下のお顔を直接見ないようにする最大の礼儀で、それに準じたものでしょう」とマッカーサーに説明するシーンがありますけど知りませんでした。
参勤交代の時は土下座して殿のお顔は観ないようにするのはよく時代劇でも知っておりますが立ったまま背中向きは初めて観たんですけど・・・本当かな?私って常識知らずなんでしょうか。

344808view003.jpg 

日本の俳優さん達も沢山出ていて主人公のフェラーズ准将の恋人に初音映莉子、その叔父で軍人の西田敏行、日本人通訳の羽田昌義、東条英機の火野正平ら中村雅俊、夏八木勲(お亡くなりになりましたね)、桃井かおり、伊武雅刀、片岡孝太郎さんらが出演されていてそれぞれ見所がありました。

ただ恋人と竹林の追いかけっこはちょっと昭和・・・あ、昭和のお話ですけど苦笑してしまいました。

344808view005.jpg

岡本嗣郎のノンフィクション「陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ」が原作ですがこの恋愛話は創作かと思われます。
マッカーサーの側近で親日家のフェラーズは小泉八雲に影響を与えられ、また大学でも日本人の友人を持っていたとのこと。
天皇の戦争責任が叫ばれる中、彼一人が天皇を裁いてはいけないと主張しています。

戦争で殺し合い憎しみ合い最悪の状態だったアメリカと日本。
ラストの焼け野原が少し明るく見えてくるラストでした。 ★★★★☆

監督: ピーター・ウェーバー


nice!(7)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画
前の10件 | 次の10件 映画【さ行】 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。